BIG-IPを利用してOffice 365利用時のプロキシサーバー負荷を軽減、NTT-ATが支援サービスを提供

　NTTアドバンステクノロジ株式会社（以下、NTT-AT）は1日、F5ネットワークスジャパンのアプリケーションデリバリコントローラ（ADC）製品「BIG-IP」を利用した「Office365専用 F5プロキシ設定自動化サービス」を、本格販売開始したと発表した。

　クラウドアプリケーションであるOffice 365を利用する企業が増えていえるが、Office 365の使用中は常にインターネットへの通信が発生しているため、オンプレミス環境下で使用していたOfficeアプリケーションをOffice 365に移行すると、アプリケーション自体の動作が遅くなるのみならず、ほかのオンラインサービスも影響を受けて遅延するケースが多くなっているという。

　これは、支社や支店、営業所などの拠点から本社／データセンターまでをVPNで結び、プロキシサーバーを経由してインターネットに接続するといった、多くの企業が採用するネットワーク形態が大きく影響しているとのこと。

　NTT-ATでは、従来のネットワーク設計では、使用するアプリケーションがオンプレミスのサーバーやPCで実行されることを前提にしているため、プロキシサーバーの能力（セッションテーブル数）が十分でないケースが主な要因と指摘。BIG-IPの機能を活用し、手間をかけずにこの課題を解決するソリューションとして、新サービスを提供するとした。

　具体的には、BIG-IPが通信内容を判別し、Office 365の通信のみプロキシサーバーをバイパスさせて直接クラウドと通信させることで、プロキシサーバーの負荷を軽減する。

　なお、この方式ではFQDN（完全修飾ドメイン名）の更新情報の取得と登録を行う必要があるため、このサービスでは、マイクロソフトから提供されるOffice 365のURLとIPアドレスのリストを、BIG-IPが識別できるDataGroup形式へ変換して提供する。

　また、変換したリストファイルをクラウド上から自動で取得し、不定期に変更されるOffice 365の更新を自動化することで、ネットワークの遅延とネットワーク運用にかかわる保守の煩雑さを同時に解消できるとアピールしている。

　「Office365専用 F5プロキシ設定自動化サービス」の価格は50万円。