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豊田自動織機、Office 365のトラフィック処理に「F5 BIG-IP」を採用

 F5ネットワークスジャパン合同会社(以下、F5)は17日、株式会社豊田自動織機が、国内外のコミュニケーション基盤として導入したMicrosoft Office 365のトラフィック処理のために、「F5 BIG-IP(以下、BIG-IP)」を導入したと発表した。

 豊田自動織機では、グローバル展開の拡大を支えるため、世界的に統合されたコミュニケーション基盤の確立に向けてOffice 365の導入を決定し、導入のためのプロジェクトを2016年3月にスタートさせた。ここで課題となったのが、Office 365へのアクセスで発生する膨大なトラフィック処理で、まず国内従業員を対象にOffice 365を展開することになったが、それだけでもユーザー数が1万2000人に達し、既存のプロキシでは対応しきれないことは明らかだったという。

 豊田自動織機ではこの課題を解決するために複数の手法を検討した結果、BIG-IPのプロキシ負荷分散機能を活用してOffice 365トラフィックを分離する手法の採用を2016年9月に決定。その後、新たなネットワーク構成の設計やシステムテストを実施し、2018年1月より本番稼働を開始した。

 新たなネットワーク構成では、社内端末からのトラフィックが帯域制御を経てBIG-IPへと送られ、Office 365向けとその他のWebサイト向けのトラフィックに分離されるようになっている。Office 365へのトラフィックを分離した結果、常時安定したパフォーマンスを実現できたとしている。

 当初は、既存プロキシの数を増やしてスケールアウトする方法も検討されたが、BIG-IPを活用した手法ではこれに比べて半分以下のコスト、大幅な短期間で導入することができたと説明。今後は、BIG-IPとは別に設置されている帯域制限をBIG-IPに統合し、さらに投資効果を高めていくことも視野に入れているという。