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TIS、住宅金融支援機構の大規模レガシーシステムのオープン化を支援
大規模なCOBOLアプリケーションのJava移行をリライトツールを活用して実現
2018年7月6日 13:47
TIS株式会社は6日、独立行政法人住宅金融支援機構(以下、JHF)の全国約600の金融機関がネットワーク接続している、COBOLで構築された大規模なメインフレームの「総合オンラインシステム」を、TIS独自のリライトツール「Xenlon~神龍 Migrator C2J」を活用して、COBOLからJavaへのリライトを実現し、オープン環境へ移行したと発表した。
「総合オンラインシステム」は、住宅ローン審査から融資、返済までのJHFによる住宅ローン業務の一連の流れを管理し、全国約600の金融機関がネットワークで接続している大規模な基幹システム。従来のメインフレーム環境は、約10メガステップのCOBOLプログラムと、約2万本のジョブ制御言語、約500テーブルのデータベース(DB)などで構成、運用されていた。
利用していたメインフレームは、2000年の稼働開始以降、メンテナンスを繰り返し実施してきたことでアプリケーションは肥大化、複雑化し、2018年3月にはサポート終了となる状況にあった。また、政策実施機関であるJHFは、住宅政策を踏まえた制度改定などに迅速に対応することが求められ、基幹システムの柔軟性向上が主要課題となっていた。
このような状況のもと、JHFでは1年以上の検討期間を経て、将来直面するCOBOL技術者の減少に備えてシステムの柔軟性向上を実現すると同時に、サポート終了期限までの限られた期間で確実に対応するという考えから、COBOLからJavaへのストレートコンバージョンの実施を決断。2014年9月、総合評価方式の入札の結果、プロジェクトの担当を、独自のリライトツールを保有し、リライト手法を提案したTISに決定したという。
TISはプロジェクトにおいて、移行システムの現状分析による移行資産のスリム化、大規模なCOBOLアプリケーションをJavaに一括変換するリライトツール「Xenlon~神龍 Migrator C2J」を活用したアプリケーションの移行、新旧比較テストによる確実な品質の担保、オープン環境への移行作業など、全工程を担当。2018年1月にオープン環境へ移行したシステムは安定稼働し、日々の業務を支えているという。
オープン環境への移行を実現したJHFでは、「総合オンラインシステム」を今後の制度改定やサービス向上などに柔軟に対応できるシステムへと改善・拡張する準備を進めているとしている。