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社内メールのメーラーを利用してチャット――、サイバーソリューションズがビジネスチャットを10月提供

 サイバーソリューションズ株式会社は25日、同社のメールシステム「CYBERMAILΣ」と「CyberMail」(以下、CYBERMAIL)のオプションとして、クラウド型ビジネスチャット「CYBERCHAT」を10月1日より順次販売開始すると発表した。

 サイバーソリューションズではこれまで、メールシステムの専業ベンダーとして、オンプレミス型のWebメールシステム「CyberMail」やクラウド型のWebメール「CYBERMAILΣ」、メールアーカイブソリューションの「MAILBASEΣ」「MailBase」などを提供しており、1万5000社以上、150万アカウント以上の導入実績を持つ。

 そうした、メールソリューションを事業の中核としている同社だが、昨今、企業のビジネス展開が高速化しワークスタイルが変革する中で、コミュニケーション手段をメールだけに頼っているのはもう限界を向かえていると指摘する。

 サイバーソリューションズの代表取締役社長、秋田健太郎氏は「メールは外部連絡手段に向いたフォーマルなものだが、内部でのコミュニケーションはインフォーマルなものが求められている。また、スマートデバイスへの対応も考慮しないといけない」と、現状のコミュニケーションにおける問題点に言及。ビジネスチャットのような、内部でのコミュニケーションに向いたツールが求められているとする。

サイバーソリューションズの代表取締役社長、秋田健太郎氏

 しかし、LINEなどの一般向けチャットツールを企業で利用しようとしても、プライバシーやコンプライアンスなどの問題があり適さない。また、既存のビジネスチャットはメールなど従来のコミュニケーション手段とは切り離されているほか、利用範囲が特定の部署やグループにとどまってしまっており、小規模単位でさまざまなツール導入を繰り返すことで、管理部門の負担が増大してしまっているとのこと。

 そこでサイバーソリューションズでは、全社規模で導入されていることの多いメールシステムを軸に、ビジネスチャット機能を提供することにしたという。

 秋田社長は、「CYBERCHATはCYBERMAIL上に追加するチャットサービスなので、メールシステムをCYBERMAILで使っている人は全員利用できるし、MailBase(あるいはMAILBASEΣ)により、アーカイブも一元的に行える。あらためてシステムを構築・管理する必要もなく、旧来のメールシステムを“これからのメールシステム”に変えることができる」と述べた。

メールシステムと連携しないビジネスチャットなどを別個に導入しても、管理部門の負荷が増大するだけだという
しかしCYBERMAILのユーザーがCYBERCHATを導入すると、大規模かつ一元的な導入を実現可能。社内メールの部分をチャットに置き換えても、アーカイブを統合して行えるため、管理部門の負荷を削減できるとのこと

 CYBERCHATのアカウントはメールと同一のアカウントを用いるので、既存のアドレス帳を簡単に同期可能。CYBERCHATの受信通知や受信内容は、CYBERMAILのUI上でシームレスに確認・送信することができる。前述のように、アーカイブもMailBase/MAILBASEΣで一元的に行え、別個にサービスを用意する必要はない。

CYBERMAILとCYBERCHATを併用するメリット

 チャットの利用にあたって特別なツールも必要なく、WebブラウザでCYBERMAILを利用しているユーザーは、メールアプリケーションの中から、あるいはWebブラウザ内でCYBERCHATの画面へ遷移して簡単にチャットを行うことができる。CYBERMAILからCYBERCHATへ遷移する場合でも、シングルサインオン(SSO)によるシームレスなアプリケーション間連携で、スムーズに利用を継続できるとした。スマートデバイス向けには専用アプリを提供する予定で、Android/iOSに対応するとのこと。

CYBERMAILΣとのシームレスな連携を実現
社内のユーザーとであれば、受信したメールのメールアドレスから、即座にチャットを始めることも可能だ

 またチャットは1対1だけでなく、複数のメンバーとメッセージをやり取りするグループチャットに対応しており、さまざまなトークルームやメンバーが存在していても、それらを簡単に検索し、メンバーの追加などを自由に行うことができる。

 さらに、チャット履歴を後から見つけやすいように、送受信するメッセージやファイルに任意のタグを設定し、それを使ってログをフィルタリングできるようにした。

 価格は、1アカウントあたり月額200円。2019年9月末までに申し込んだ場合、最大6カ月間サービスを無償提供する「初回導入キャンペーン」を実施し、無償提供期間が終了した後も、価格変更等がない限りは、1アカウントあたり月額150円で利用できるとのこと。

 なお、10月の提供開始時はCYBERMAILΣ、MAILBASEΣといったクラウドサービスとの連携に対応。オンプレミスのCyberMail、MailBaseとの連携は2019年春を予定している。サイバーソリューションズでは、クラウドサービス利用者への訴求からスタートし、2020年までに、200万アカウントの利用者獲得を目指す。

 「当社は、メールシステム専門企業から、ユニファイドコミュニケーション専業企業を目指して、サービス展開を計画している。今後もさまざまなサービスを提供していく予定だ」(秋田社長)。

今後の製品・サービスロードマップ