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JALとNECが実証実験、AIによって航空券の購入予測分析を自動化

 日本航空株式会社(以下、JAL)と日本電気株式会社(以下、NEC)は7日、AIを活用して航空券の購入予測分析を自動化する実証実験を、9月~11月に実施したと発表した。

 この実証実験では、JALマイレージバンク(JMB)会員を対象に、JALが運営する航空券予約サイトでのWebアクセスログをはじめ、会員情報や搭乗履歴などの多様かつ大規模なデータを使用。航空券を購入するにあたって、JMB会員がWeb上でどのような行動をしているかということをテーマに、NECのAI技術群の1つである「予測分析自動化技術」によって、「特徴量(分析に有効なデータ項目)」の推測と「予測モデル」の自動構築が可能であるかについて、実証実験を行っている。

 その結果、一般的に分析に時間を要する大量のログデータから、これまで人間が気付かなかったような時間軸を考慮したページ閲覧行動や、特定のクレジットカードの利用回数などの、特徴的な顧客行動、すなわち「特徴量」が数時間程度で発見できたとのこと。こうした実験の結果、JALのWebサイトでJMB会員がどのような購買行動をしているのかを短時間で把握できたほか、顧客に対してより適切なタイミングでのキャンペーンを通知できるなどの情報提供も可能になるという。

 一方の「予測モデル」に関しては、経験豊富なデータサイエンティストが設計したモデルと同程度の精度が得られることを確認した。短時間で「予測モデル」が構築できることから、現行よりも数多くの施策を立案・実施できるようになるとしている。

 なお、今回活用した「予測分析自動化技術」は、機体整備など、マーケティング以外のデータからも、業務や分析の事前知識なしに特徴量を自動で設計・発見できる可能性があり、さまざまな業務において予測モデルの高速化が期待できるとのことだ。

JALとNECが実証実験、AIによって航空券の購入予測分析を自動化 データ分析・予測モデル構築のフロー
データ分析・予測モデル構築のフロー