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ISIDとYKプランニング、企業の会計情報と金融機関の融資システムを連携させるクラウドサービス

 株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)と株式会社YKプランニングは15日、企業の会計情報と金融機関の融資システムをクラウドで連携させるプラットフォームサービス事業の展開に向け、両社が協業すると発表した。

 この提携に伴いYKプランニングは、幅広い国内会計ソフトウェアの会計データ変換を可能とするサービス「bixid(ビサイド)」を、ISIDは、収集したデータを金融機関の融資システムに連携するサービス「A∞B Link(エ-ビーリンク)」を、それぞれ10月のサービス開始を目指して開発するという。なお、両サービスともに、Microsoft Azureのクラウド環境を基盤として利用する。

 YKプランニングでは、データ形式が異なるさまざまな会計ソフトのデータを一元的に取り込み、標準化を行える製品「財務維新」を提供しているが、今回は「財務維新」の標準化技術をクラウド化し、外部連携を可能にする会計データ標準化・変換サービスのbixidとして、一般企業や会計事務所向けに提供する。

 また将来的には、bixid上で財務診断やキャッシュフロー分析、自社の決算データを活用した経営シミュレーションや、自動予算策定システムなど、中小企業の経営を総合的に支援するサービスメニューを提供していく予定とのこと。

 一方ISIDはA∞B Linkによって、bixidで取り込んだ会計データを、金融機関の融資業務に必要となる各種データ様式に合わせたフォーマットに展開し、融資システムやスコアリングシステムへの連携を可能にするとのこと。

 このサービスでは、クラウド上のポータルサイトから対象企業のデータを一括ダウンロードできるほか、個々の金融機関のニーズに合わせて、データの自動連携機能といったカスタマイズ開発にも対応。約80行への導入実績を持つISIDの融資支援ソリューション「BANK・R」のみならず、国内の主要な融資系システムとの連携を行えるとした。

 なお、両サービスはいずれもMicrosoft Azure上に構築され、シームレスに連携可能。開始当初は決算書・試算表などで用いる残高情報が対象で、順次、仕訳情報や事業計画情報なども対象にしていく予定だ。