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3Uサイズで最大4.8Tbps、キャリアエッジルータ「MX10003」などを展示~ジュニパー

Interop Tokyo 2017展示会場レポート

 最先端ネットワーク技術・製品のイベント「Interop Tokyo 2017」が、6月7日から9日まで幕張メッセで開催された。

 Juniperのブースは、セキュリティ、キャンパス、データセンター、キャリアの4コーナーに分けて展示していた。また、「SDN ShowCase」コーナーでも展示ブースを構えていた。

 中でもキャリアのコーナーに展示されていたキャリアエッジルータ「MX10003」は、6月に発表された製品であり、ベータ段階からInteropのShowNetに導入して問題なく稼働したという。ShowNet Awardの「キャリア/ISPネットワーキング」部門のグランプリと、「Best of ShowNet Award」のグランプリを受賞した。

 MX10003は、3Uサイズで最大4.8Tbpsというパフォーマンスの製品だ。1スロットあたり、100GbEを12ポート備える。主な用途は、データセンターコロケーションや、キャリアのハイスピードエッジ。

 これまでのモデルからの構造上の違いとして、モジュールの前面に細かい通気口を設け、米国で要望が多かった前面吸気・背面排気に対応したという。また、ファブリックカードのかわりに、各モジュールの中にファブリックチップを搭載した。

 なお、ブースの説明によると、MX10003と同じアーキテクチャをスイッチなどにも展開予定だという。

3Uで最大4.8Tbpsのキャリアエッジ向けルータ「Juniper M10003」

 データセンターのコーナーでは、L2/L3スイッチの「QFX5110」や、QFX5110も対応しているイーサネットファブリック技術「Junos Fusion」などを展示していた。

 QFX5110は、リーフ&スパイン構成のリーフ(サーバー等の側)にあたる1Uスイッチだ。前モデルのQFX5100から比べて、100GbEに対応したのが特徴で、32ポートモデルでも48ポートモデルでも100G QSFP28ポートを4ポート備える。また、VXLANルーティングに対応した。

 Junos Fusionは、複数台のスイッチを1台のスイッチのように扱うファブリック技術の一種。現在は64台まで対応し、将来は128台まで対応予定だという。

 なお、QFX5110とJunos Fusionと合わせて、Best of Show Awardの「クラウドプラットフォーム」部門のグランプリを受賞した。

リーフスイッチ「Juniper QFX5110」
Junos FusionやQFX5000シリーズなどの説明

 SDN ShowCaseのJuniperの展示では、運用管理ツールの「AppFormix」を展示していた。Best of Show Awardの「パフォーマンスオプティマイゼーション」部門で準グランプリを受賞。

 2016年末に買収したAppFormixの技術が元になっており、プライベートクラウドやパブリッククラウドのリアルタイム可視化や運用などに向けた製品。サーバーに入れたエージェントからリアルタイムに収集し、特定のトリガーによって警告や自動処理などを実行できる。機械学習による自動化の機能も持つ。

 OpenStackの各モジュールの状況を監視できるため、OpenStackでの利用例が多いという。RackspaceもAppFormixを採用しているとのことだった。そのほか、VMware環境や、AWSなどのパブリッククラウドにも対応している。

SDN ShowCaseでのJuniperの展示
AppFormixのデモ。クラスターごとにOpenStackの各コンポーネントの状態がわかる
AppFormixのデモ。リアルタイム情報を収集する

 セキュリティのコーナーでは、同社の「Software-Defined Secure Network(SDSN)」ソリューションを展示していた。

 説明によると、従来のセキュリティではファイアウォールなど外部との境界でセキュリティを守るが、それをすり抜けて中に入られると制御が難しいという。それに対してSDSNでは、ネットワーク全体を1つの防御ドメインのように扱う。

 管理はSecurity DirectorとPolicy Enforcerにより、ポリシーベースで行う。例えば、マルウェアに感染して外部と通信しているPCが発見された場合、そのPCがつながったアクセススイッチのポートを遮断して隔離する。

Software-Defined Secure Network(SDSN)の説明
Security Directorの画面
SDSNのデモ