仮想化道場
Software Defined Data Centerを作るために~VMware
(2014/2/14 06:00)
自動化と運用管理が重要な要素に
SDDCを構築する上で重要なのが自動化と運用管理です。vCloud Suiteには、自動化を担うvCloud Automation Center 6.0、運用管理のvCenter Operations Management Suite 5.8が用意されています。
vCloud Automation Center6.0を利用すれば、承認や権限管理などのフロー化して自動化することができます。便利なのは、マルチプラットフォーム、マルチクラウドへも対応しています。
vCenter Operations Management Suite 5.8では、健全生、リスク、効率性をダッシュボードのようにグラフィカルに表示します。管理者は、この管理用ダッシュボードを見れば、一目でデータセンターの状態がどのようになっているのかを知ることができます。
単に情報をグラフ化して表示するだけではなく、動的なしきい値技術により、標準的な状態を学習して、自動的にシステムがしきい値をセットします。これにより、本当に異常なのか、作業負荷が上がっただけなのかを、システムが認識することが可能になります。また、アプリケーションやストレージの状態も視覚化して表示することもできます。
クラウドに対しては、VMware IT Business Management Suiteが提供されています。VMware IT Business Management Suiteは、vCACと連携して価格計算を自動的に行います。SDDCで構成されたプライベートクラウドとパブリッククラウドの比較なども簡単に行えます。
今回インタビューを行って分かったのは、SDDCを実現のために第一歩を踏み出したと言うことだ。ほんとの意味でSDDCを完成させるためには、VMwareだけの力では不十分。ストレージ面では、親会社のEMCに期待する部分も大きい。また、NSXによりSDNの基本部分は提供できるようになったが、連携するハードウェア、NSX上で動作する仮想アプライアンスといった要素については、さまざまなサードパーティの力が必要になる。
このようなことを考えれば、SDDCが本格的に完成するのは数年かかるだろう。特に、自動化や運用管理、クラウドビジネスなどのツールに関しては、完成度にばらつきがある。このあたりは、バージョンを重ねるごとに使いやすくなっていくだろう。