仮想化道場
ARMサーバーはどこに使われていくのか?
(2014/2/12 06:00)
昨年12月に東京で開催されたARMのTechnology Symposiumにおいて、DellがARMベースのMicroServerを展示していた。今回は、デル株式会社 ラージ エンタープライズ マーケティング ジャパン マーケティング サーバーブランドマネージャーの布谷恒和氏に、DellにおけるARMサーバーの位置付けや、今後のリリースに関して話を聞いた。
Dellは1年前にARMサーバーを開発していた
――今回、ARM Technology Symposiumや米国で開催されたARM TechConでは、ARMプロセッサを搭載したサーバーを展示されていましたね。Dellといえば、x86サーバーが中心だと思っていましたが。
確かに、製品として販売しているサーバーとしては、x86サーバーが中心です。しかし、データセンターやクラウド事業者などに向けたPowerEdge Cシリーズは、お客さまのニーズを受けてさまざまなカスタマイズを行っています。ARMサーバーもこういったお客さまからのリクエストから誕生しています。展示されていたARMサーバーは、PowerEdge Cシリーズの筐体を利用して、高密度で、電源効率の高いサーバーを目指して開発されました。
実は、DellがARMサーバーを手がけたのは、2012年5月からです。今回展示したARMサーバーと同じように、PowerEdge Cシリーズの筐体をベースに、Marvellの32ビットARMプロセッサ「Amada XP」を使い、3Uの筐体で48個のプロセッサが動作するサーバー(開発コード名:COPPER)を手がけています。
第2世代のCOPPERとしては、4Uの筐体にCalxedaの32ビットARMプロセッサを24~72個搭載したARMサーバーを提供しています(著者注:ただしCalxedaは、2013年末に資金不足により事業を停止したようだ)。
昨年、米国で開催されたAMR TechCon2013では、64ビットARMプロセッサ(AppliedMicro製)を搭載したARMサーバーも展示していました。
このようにDellは、新しい市場となる可能性を持つARMサーバーに関しても、きちんとした投資を行っています。
多くのユーザーの方にとって、DellがARMサーバーを製造しているという印象が少ないのは、これらのサーバーが、実際に製品として販売されているわけではないからでしょう。ほとんどのユーザーの方は知らないのかもしれません。