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Databricksが100億ドルを調達 AIとデータプラットフォームへの熱い視線

 データプラットフォームのDatabricksが100億ドルを資金調達したと発表した。ベンチャーキャピタル史上最大級で、その市場評価額は620億ドルに達した。同社はAIとデータプラットフォームを活用する企業向けサービスを提供しており、この分野への投資家の期待の大きさを示すものでもある。

ビッグデータでスタート、Databricksの躍進

 Databricksは2013年、カリフォルニア大学バークレー校の研究者チームから生まれた。オープンソースのクラスタコンピューティングフレームワーク「Apache Spark」を考案したMatei Zaharia氏、Sparkや「Apache Mesos」などについての共同論文を執筆しているAli Ghodsi氏ら7人が創業した。Ghodsi氏は現在、CEOとして同社のかじ取りをしている。

 Databricksは分散型のビッグデータ技術で創業し、その後、データとAIのプラットフォームとして、データウェアハウスとデータレイクを組み合わせたデータレイクハウスを考案した。同社の「Databricks Data Intelligence Platform」を利用することで、企業は容易にデータを活用し、機械学習、分析、AIアプリケーションを開発できるとしている。

 今回の資金調達は10回目のシリーズJラウンドとして行われた。Thrive Capitalが主導し、Andreessen Horowitz、DST Global、GIC、Iconiq Growthなどのベンチャーキャピタルが参加している。過去には、NVIDIAも参加している。2023年9月に行われた前回の調達時は調達額は5億ドル、評価額は430億ドルだったので、1.5倍近くに跳ね上がったことになる。

 同社はあわせて、直近の業績も発表している。第3四半期の収益は前年同期比60%増を記録し、2025年1月期第4四半期には年間売上高30億ドルのペースに到達する見込みだ。また、同四半期には初めてフリーキャッシュフローがプラスに転じると予想している。