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「生成AIブームは継続、DXはデジタル・ビジネスに」 2024年のITトレンド

AIの持続性にも注目

 開発サイドはどうだろう。

 2023年は「GitHub Copilot」など、各社で開発に生成AIを活用する動きが見られた。Gartnerは「ソフトウェア開発ライフサイクル全体にAIが浸透する」と予想する。

 IT部門でもAIの活用は進みそうだ。「データ統合などのルーティンや反復の多いタスクをAIによって自動化し合理化できる」とBetanews。オペレーションにAIを取り込む動きが進んでいるが、今年もその流れが続きそうだ。

 具体的な技術としては、サーバーレス、サービスメッシュ、DevSecOps、エッジなどをオンライン学習プラットフォームのSimplilearn Solutionsは挙げる。サーバーレスについてはMarr氏も、「サーバーが稼働している時のみ対価を支払うため、ビジネスの中核業務に時間を割くことができる」と記している。

 AIを中心に情報技術の活用はさらに進むが、電力使用をはじめ環境への影響の懸念もある。Gartner、IDC、Marr氏などがこれを取り上げているが、それぞれ視点は異なる。

 Gartnerは、AIはサステナビリティへの脅威になっていると指摘しながら、「サステナビリティのためのAIとAIのサステナビリティを組み合わせた”サステナブルなAI”を目指すべき」としている。

 Marr氏は、「大手クラウド事業社はネットゼロ(温室効果ガスの排出量をプラスマイナス・ゼロにする)を公約している」とし、2024年は環境負荷の少ないクラウドコンピューティングの推進がトレンドになると予想する。IDCは、企業が自社のサステナビリティのゴールを満たすためにデジタル技術を使う、という予想だ。