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解雇された人たちのその後 SNSを活発に利用

LinkedInが失業報告と求職の場に

 Recode(Vox)によると、LinkedInは、以前のような、ユーザーがキャリアを誇る場所から、個人的な解雇の話をオープンにする場へと様変わりしているという。

 例えば、テックベンチャーでアカウントエグゼクティブを務めていたというある人物は、最初は解雇されたことをオープンにすることに戸惑ったが、失業中であることを知らせたいと思い、まず解雇された日のことをつづった。

 「メールを受け取って解雇されたと知った」「婚約者に電話した」「友達にテキストした」「ゴルフを予約した」「マルガリータを飲んだ」「履歴書を書いた」などだ。

 この投稿には500以上の「いいね」が付いただけでなく、会ったこともない人から励ましのコメントが寄せられた。それだけでなく、投稿がきっかけとなって2週間で6つの採用面接も獲得したという。

 仕事を探すという目的のほかに、LinkedInが社内のSNS(Slackなど)が使えなくなった人たちが自分の思いを吐露したり、他の人がどうしているのかを探る場になっている、とRecodeは指摘する。

 例えば、Google元社員は、自分の業績から解雇はあり得ないと思っていたところに解雇を告げる電子メールを受け取った。そして、すぐに社内コミュニケーションツールへのアクセスが絶たれたため、同僚の動向がわからなくなった。そこでLinkedInに行って元同僚の消息を確認しているという。

 このGoogle元社員は、Twitter、Instagram、TikTokなどもある中、「実際にネットワークができるのはLinkedIn」と語っている。LinkedInのキャリア向けプロダクトマネジメントディレクターRohan Rajiv氏も「LinkedInのビジョンは経済的な機会だ」と述べている。

 Web解析のSimilarWebのデータでは、LinkedInの2023年1月の月間トラフィックは、2年前から60%以上増えた。前月比では17%増にあたる。