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「CentOS 8」代替OS登場 打ち切りショックから4カ月

Red Hatも新プログラム

 Red Hatも新たなプログラムを発表した。既に1月に個人向けとして最大16システムまで無償で利用できる「No-cost RHEL for customer development teams」を発表していたが、これとは別にオープンソースプロジェクト向けの「No-cost RHEL for customer development teams」を2月25日付で明らかにした。

 非営利団体、オープンソースプロジェクトなどの組織が対象で、そのインフラの範囲内での無料のRHELサブスクリプションと、関連リソースへのアクセスを提供。また、「組織の範囲や性質によっては無償サポートの提供も可能」としている。

 Red Hatのオープンソースプログラムオフィスマネージャ、Jason Brooks氏によると、こうした組織には、RHELへの無償アクセスを頻繁に提供してきたが、「一貫性がなく、アクセスしにくく、透明性がなかった」という。これをCentOS Streamへのシフトを機に、整理・改善するものと位置づけている。

 早速、デスクトップ環境「GNOME」のプロジェクトを運営するGNOME Foundationが参加した。ZDNetのオープンソースウォッチャーSteven J. Vaughan-Nichols氏は、「少なくとも一つの組織は(Red Hatの対応を)気に入っている」と述べている。

 同時に、Vaughan-Nichols氏は「全ての人が一緒にやっていこうと思っているわけではない」と指摘。CentOSユーザーが、投票サイトRedditに「この変更はオープンソースコミュニティの反発を受けたものだ」と書き込んでいることを紹介する。

 Rocky LinuxとAlmaLinuxというCentOSベースの2つのディストリビューションはまもなく出そろう見込みだ。CentOSユーザーは、どういう選択がベストになるのか、当分悩むことになりそうだ。