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GM傘下のベンチャーに出資 自動運転にクラウドを広げるMicrosoft

自動運転の活況

 自動運転はクラウド事業者にとっても重要市場で、ライバルたちも取り組んでいる。Googleには、プロジェクトからスピンアウトして現在は親会社Alphabetの直下となったWaymoがある。またAmazonは、自動運転のベテランが結集したベンチャー「Aurora Innovation」に出資しているほか、昨年、ベンチャーのZooxを買収した。

 そのZooxの共同創業者は会社をAmazonに売却したあと、新たなスタートアップHYPRを立ち上げ、自動運転に特化したAIを開発していると言われる。また、自動車参入のうわさが絶えないAppleは、韓国Hyundai Motor(現代自動車)との提携が取り沙汰されている。

 この乱戦の中で頭ひとつリードしているのはWaymoで、既にアリゾナ州フェニックスで自動運転のライドシェアリング「Waymo One」をスタートさせている。一方、Zooxはカリフォルニア州の一部公道でのテストの許可が下りたが、試運転はまだのようだ。

 自動運転は、その期待の大きさの一方で技術や規制などの課題も多く、頓挫することもある。例えば、Uber Technologiesは、トヨタ、DENSO、ソフトバンクなどから出資を受けていた自動運転の取り組み「Advanced Technologies Group」(ATG)を2020年に打ち切り、Auroraに売却している。

 CruiseのOriginも計画通りに進まず、当初目標の2019年末サービス開始は延期になった。昨年末、ようやくサンフランシスコで公道での試運転をスタートさせた段階だ。

 Cruiseもその難しさを実感しているようだ。CTOのKyle Vogt氏は「クリティカルマスに必要な人材、資本、技術、専門知識を備えられる企業はほんのわずかで、到達するのはさらに絞られる」とツイートしている。