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NTT ComとIIJ、OTネットワーク向けの統合セキュリティソリューションを9月より提供

OTシステム向けIDS「OsecT」とセキュアリモートアクセス「IIJ Safous」を連携

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は5日、OT(Operational Technology)システムのセキュリティ分野において協業すると発表した。NTT Comのネットワーク可視化技術を活用したOTシステム向けIDS「OsecT(オーセクト)」と、IIJのセキュアリモートアクセスソリューション「IIJ Safous(セーファス)」を組み合わせて統合セキュリティ管理ソリューションを開発し、9月1日からNTT Comが国内で販売開始するとのこと。

 両社が今回提供するのは、工場やプラントなどにおいて設備を制御・運用するOTシステムを対象とした統合セキュリティソリューション。IDS機能とセキュアリモートアクセス機能を一体的に提供する専用機器を利用企業のOT環境に設置し、「Safous」を経由することで、制御装置などへのセキュアなアクセスを可能にするという。

 具体的には、リモートから接続する利用者は、専用の管理画面からあらかじめ許可された対象アプリケーションを選択し、権限の確認を経て、OTシステム内のアプリケーションにアクセスする仕組み。また、細かなアクセス権限の設定、共通パスワードの秘匿、アクセス承認管理、操作履歴の録画保存などの機能を提供する。

 加えて、「OsecT」のリモートセンサー機能を利用し、制御装置などのミラートラフィックからセンサーデータを抽出して、ネットワークにつながっている端末などを可視化するとともに、新規端末接続、新規通信、不正な通信パターンといったセキュリティ脅威の検知を行うとした。

 さらに、このソリューションでは、両社が内製開発した「OsecT」と「Safous」を同一システムに実装するため、海外製セキュリティ製品を個別に導入する場合と比べて、安価に利用可能な点も特徴としている。

 なお、国内での販売は9月1日からNTT Comが開始するが、2026年をめどに、両社でASEAN地域への展開も目指すとのこと。また両社は、千葉市の幕張メッセにて、6月11日~13日に開催される「Interop Tokyo 2025」と、7月9日~11日に開催される「第1回製造業サイバーセキュリティ展[東京]」の両展示会にて、このソリューションを紹介する予定だ。