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本当に作られるのか? Apple製自動車

 年の瀬のテクノロジー業界で「Apple Car」がにわかに注目を集めている。Appleが自動車を開発している、とのうわさは過去に何度も浮上してきた。今回は「2024年までの自動車生産を目指している」としたReutersのスクープがきっかけだ。新しいバッテリー技術といった情報もあり、期待も高まるが、本当に作れるのかと疑問を投げかける声も多い。

バッテリー技術がカギ?

 12月22日付のReutersは、複数の関係者の話として「2024年には画期的なバッテリー技術を採用した乗用車の生産を目指している」と伝えた。中核となるバッテリー技術は独自の「モノセル」設計で、バッテリーのコストを“根本的に”引き下げるという。

 この件に詳しい関係者によると、このバッテリーはセルを大きく一つにまとめ、セルの保持に必要だったパッケージやモジュールを削減して空間を有効活用。また、安全性の高い「リン酸鉄リチウム」(LFP)を正極材料に使うことを検討中という。これを知る人物は「新しいレベル」のバッテリー技術で、「iPhoneを初めて見たときのようだ」と語ったという。

 また、最新のiPhone12シリーズなどに採用された「LiDARセンサー」にも触れている。LiDARはレーザー光による測距技術で、iPhoneではカメラのオートフォーカスや背景のぼかしに利用されている。同時に、業界では自動運転車の“目”としても注目されている技術でもある。Appleの自動車では複数のLiDARセンサーを搭載する可能性があるという。

 Appleは、Steve Jobs氏の時代から自動車に深い関心を持っているとされ、2014年からは「Project Titan」という名称で、独自の自動車開発に着手した。だが、その道は平坦ではなく、期待と落胆が繰り返されてきた。

 最近の期待では、Appleでハードウェアエンジニアリングを担当したDoug Field氏が2018年夏に、転職先のTesla Motorsから5年ぶりにAppleに復帰。Project Titanに参加したと報じられた。しかし、翌2019年初めにはプロジェクトの従業員約200人が解雇され、AI部門下に移るなどの再編があり、ソフトウェア開発にシフトしたとみられていた。

 今回、Reutersは、計画が進展して自動車製造をまた目指すに至ったと伝えている。