本当に作られるのか？　Apple製自動車

LiDARが示すもの、巨大な開発費

　多くのメディアがReutersを引用する形で後を追い、Appleの真意を探っている。

　例えばApple情報サイトの9to5Macは、「LiDARこそ、Appleが何らかの自動運転車技術に取り組んでいる明確な証拠」とみる。というのも、Appleは「社内テストと開発を強化する目的で、前もって低ボリュームで新しいテクノロジーを出す」傾向があるからだ。

　そして、AppleがLiDARを最新のiPhoneなどに搭載した背景を「ARやVRメガネに向けたデータを収集してLiDAR技術のトレーニングをしていると考えられているが、それ以上の狙いが別にあるのだろう」とする。そして、これこそが安全な自動運転車のブレークスルー技術になると続けている。

　Wall Street Journalのコラムは、「自動車はテック企業が“破壊”するには、やりにくい分野」としながらも、Appleが直近の会計年度（2019年10月～2020年9月）で研究開発に費やした額が188億ドルと過去最大だったことを指摘。「何か興味深い取り組みがあるのは間違いない」と言う。この研究開発費の売上に対する比率は7％で、2003年以降で最大とも指摘している。

　だが、Appleが自社ブランドの自動車を製造することには、否定的な見方もある。