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攻めに出るSlack 在宅勤務化の波に乗る戦略は

「社員がお互いを知らない」

 Slackは次に、有料版ユーザー向けサービスの「Slack Connect」を6月24日発表した。最大20の外部企業や組織と共有チャンネルでやりとりできるセキュアなサービスで、「電子メールよりも安全、かつ効率よいやりとりや、コラボレーションができる」としている。

 そして7月8日に発表したのが、企業のディレクトリ(名簿録)サービスを提供するスタートアップRimetoの買収(額は非公表)だ。社員の職歴などのプロフィールを提供するもので、スキルや専門知識のタグで、社内からプロジェクトの適任者を探すことができる。

 Rimetoは、Facebook出身のNeville Bowers氏とMaxwell Hayman氏、それにレストラン案内Zagat Surveyの創業者Ted Zagat氏の3人が4年前に立ち上げた(ZagatはGoogleに売却)。2019年にシリーズAとして1000万ドルを調達している。

 Forbesによると、買収後、Rimetoに名称の変更があるかもしれないが、非Slackユーザー向けにも提供を継続するという。

 Slack CEOのButterfield氏は、Yahoo! Financeのインタビューで、在宅勤務が長引く中、社内人材の把握が重要になっていると述べ、自社の「2300人の従業員のうち、12%がコロナ禍になってから入社した。オフィス出勤は減り、対面コミュニケーションができない」との例を挙げている。

 直接会う相手なら、得意分野や経験を聞く機会もあったが、顔を合わせることのない在宅では、把握するための仕組みが必要というわけだ。