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驚きの2画面Surface Microsoftの戦略は?

開発者を巻き込むには

 Mary Jo Foley氏は、Microsoftがリリースまでの1年間に開発者の参加を促す、と説明していること着目し、NeoとDuoのためのアプリ開発を検討した。その結果、5月の開発者会議「Build」でトピックになった「Microsoft 365開発者プラットフォーム」に思いあたったという。

 Microsoft 365開発者プラットフォームは、「Microsoft Identity」、「Microsoft Graph」(Microsoftアプリでデータと認証を共有するAPIサービス)、会話エンジンのナレッジ基盤などで構成される新世代の開発プラットフォームだ。UX(ユーザー体験)をロジックと表現に分離することで、OSのコア部分だけでなく、UX層までモジュール化する。これによって「NeoとDuoは2つの異なるOSで動作しながら、よく似たUIにできるだろう」(Jo Foley氏)という。

 Nadella氏はWIREDのインタビューでMicrosoft Graphに言及していた。「開発者がDuoとNeo向けのアプリをどうやって書くかは、WindowsアプリなのかAndroidアプリなのかということよりも、両デバイスの相互性にかかわる。なぜなら、それはMicrosoft Graphの話だからだ」

 こうしたことからJo Foley氏は、来年5月の Build会議の前に、Microsoftが開発者に向けた何らかの動きを見せると予想している。

 Microsoftは、過去のOSやモバイルデバイスの考え方を排して、クラウドの展開を着々と進めているようだ。こんなMicrosoftを旧トップはどう思っているのだろう。

 前CEOのSteve Ballmer氏は8日に行われたGeekWireのイベントの中で、「新しいSurfaceのラインアップはすごい! カテゴリーでの競争力がある。行け、Microsoft行け!」と絶賛した。

 ただし、「OSはもはや最重要でない」というNadella氏の発言には不満のようで、こう語った。「Windowsほど利益を生むものは、そうそう、つくり出せるもんじゃない」