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実は好調? クラウド事業の数字を公表しないGoogle

トップ交代でどう変わるのか?

 Synergy Research Groupの調査によると、2018年第4四半期のクラウドインフラサービス市場の前年同期比45%増の成長で、通年では48%となった(同社はIaaS、PaaS、ホスティング型プライベートクラウドサービスをクラウドインフラと定義している)。Googleは、Microsoft、Alibabaとともに業界平均を上回るペースで伸びている。

 依然、大幅な市場拡大が続いている中、Googleはクラウド事業のトップにThomas Kurian氏を迎えたところだ。これについてForbesに寄稿したJanakiram & AssociatesのアナリストでアドバイザーのJanakiram MSV氏は「今後1年半ぐらいが、Googleのクラウド事業にとって正念場となる」と述べている。IBMがRed Hatを買収し、Alibabaが中国から欧州、米国へと積極的に拡大するなどの外的要因を指してのことだ。

 MSV氏のGoogleへのアドバイスは「次の技術ではなく、今の課題にフォーカスすること」「技術から顧客にフォーカスを移すこと」だ。Kubernetesなど一部の技術は競合をはるかに上回っていることに触れながら、最先端の技術を受け入れることで得られるビジネス上のメリットについて、顧客に説明する必要があるとする。

 Googleのクラウド事業が狙う企業顧客は、Googleのこれまでの顧客とは異なる。クラウド事業では以前から指摘されてきた課題だが、今後、どう取り組んでいくのかに関心が集まっている。