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「第三の波」AIに20億ドル、DARPAが開発を加速
2018年9月25日 11:23
AIの軍事利用も加速
DARPAの上部組織である米国防総省はAI利用を推進している。
Reutersは今年6月5日付で、同省がAIを活用したミサイル対策システムの研究投資を加速していると報じた。きっかけとなったのは、北朝鮮が移動式の核弾道ミサイルを温存している可能性だ。洞窟や森林の中に隠せる移動式ミサイルの発射に備えるには、より高度なAIシステムが必要になる。
また、非営利調査報道のCenter for Public Integrityによると、ドローンの航空撮影画像から標的を識別する技術を開発する「Project Maven」は、2019年度に9300万ドルの予算を獲得した。Googleが撤退したあとも、計画が止まることはない。
AIの軍事利用には各方面から懸念が出ているが、国際社会のコンセンサスはまだない。今年8月下旬、スイス・ジュネーブで、100カ国以上の政府やNGOの代表が参加して「自律型致死兵器システム」(LAWS=Lethal Autonomous Weapon Systems)の国際的規制についての国連専門家会議が開かれたが、「禁止派」と「禁止反対派」の距離は遠く、進展はなかった。
第三の波AIは、必然的に高度な自律型兵器を可能にする。急速な進歩の先が、どうなってゆくのかは、まだ見えていない。
Center for Public Integrityが報じた国防総省の戦略文書によると、8月現在、米軍には、人間のオペレーターの操作なしで、探索、識別、追跡、選択、交戦を行う自動兵器システムは存在しない。しかし、技術の進展によって、間もなくそうした兵器は可能になるという。