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ついに実機発売 ARの大型スタートアップMagic Leap

 Google、AT&Tなどの大物出資者から資金を集めて注目を浴びたMagic Leapが、ついに初の製品をリリースした。開発者向けながら、ようやく誰もが触って体験できるようになった。同社は既に潤沢な資金を持っているが、さらに出資を受け入れる考えだという。その先には、より大きなものを見る――。

初の製品「Magic Leap One」

 開発者向けのキット「Magic Leap One(ML One)Creator Edition」は8月8日、米国の6都市限定で注文受け付けを開始した。いかついゴーグルのような「Lightwear」、円盤型の処理ユニット「Lightpack」、「Wiiコントローラー」のようなスティック型コントローラーで構成される。

 Lightpackは、NVIDIAの自動運転車向けSoC「Parker」やPascalアーキテクチャのGPUを内蔵。OSにはLinuxベースの「Lumis Core」を採用している。バッテリー駆動時間は3時間という。価格は2295ドルで、いくつかのメディアは「iPhone Xの2台分の値段」とも言っている。

 MIT Technology Reviewによると、Lightwearの重量は325グラム、Lightpackが415グラムで、「かなり軽い財布とつながった重いスキーゴーグル」といった感じだという。一般ユーザーに馴染みのあるヘッドセットと比較すると、「Oculus Rift 2」(440グラム)や「PlayStation VR」(610グラム)よりも軽い。

 Magic Leapのコンシューマ向け製品は、次バージョンの「Magic Leap Two」からで、AT&Tの5Gサービスに対応する計画だ。価格、発売時期については明らかにしていない。その後「Three」「Four」といった名称でバージョンアップすることを考えているようだ。