Infostand海外ITトピックス

独走Amazonを止められるか? WalmartとMicrosoftの戦略提携

 AWSは企業に人気があるが、皆がパートナーになれるわけではない。Wall Street Journalは「一部の小売はAmazonの技術を使いたくないと思っている」(Gartnerのアナリスト、Ed Anderson氏)とのコメントを紹介する。

 Amazonは書籍から日用品、音楽、映像、家電、食品まで扱い、オンライン小売業で圧倒的な地位にある。調査会社のeMarketerが最近発表したレポートでは、Amazonの2018年のEC売上高は2582億ドルと、米国のオンライン小売の49.1%を占める見込み。さらに2019年には3000億ドルを超え、シェアも53.7%に増えると予想している。

 オンラインだけではない。約1年前には、Whole Foods Marketを買収してリアル店舗も手に入れた。今年1月はレジなしを売り物とする実店舗「Amazon Go」をオープンさせ、広範囲の同業者に脅威となっている。

 こうした背景から、小売業はAWSを避ける方向にある。Wall Street Journalは、音声ショッピングでWalmartが(「Amazon Alexa」ではなく)Googleの「Google Express」で自社製品をリストしている例を挙げる。

 Arthur Woodのアナリスト、Paul Rodriguez氏は「一部の業界はAmazonに脅威を感じており、クラウドインフラパートナーではMicrosoftを選ぶ傾向にある」とThe Streetで指摘。小売のほか、ヘルスケア業界も同様の傾向があるとしている。