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独走Amazonを止められるか? WalmartとMicrosoftの戦略提携

 WalmartとMicrosoftの提携は、流通業のデジタル化をクローズアップした。WalmartのCIO、Clay Johnson氏に取材したEvans氏によると、Walmartはサプライチェーンの強化、分散ネットワークなどのデジタル化を進めており、これをMicrosoftとの戦略提携で加速させるという。

 Johnson氏は「Walmartのような小売にとってクラウドは、新しいことに手軽に挑戦し、うまくいけばスピンアップし、そうでなければ次に挑戦できる重要な技術だ」と述べ、Azure採用によって新しい人材を獲得することも期待しているという。Johnson氏自身も、2017年にGEから転職したばかりだ。

 同社は世界展開も進めている。今年5月、インドのオンラインショッピング最大手Flipkartを160億ドルで買収(株式の77%を取得)すると発表した。インドは中国に続き、EC市場が急成長すると期待されている。

 Walmartは合わせて新規分野にも意欲を見せているという。Ars Technicaは、Walmartが動画ストリーミングサービスに進出を図っていると伝えた。計画は早期段階というが、実現すればNetflixはもちろん、Amazonにも対抗することになる。

 KeyBancの調査によると、2017年第4四半期のクラウドサービス市場のシェアはAmazonが62%でトップを守ったものの、シェアは前年同期の68%から下がったという。2位のMicrosoftは16%から20%へ、3位のGoogleも10%から12%へ伸ばしている。

 強大なAmazonに対して、オンラインショッピングとクラウドの両面から、その牙城を崩そうという動き。今後、どのように展開してゆくだろうか――。