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Twitterが身売り? 誰が手中に収めるのか

 Twitterが売却先を探しているという。主要メディアが一斉に伝えており、買い手候補として、Disney、Salesforce.com、Googleなど多くの企業の名前が挙がっている。セレブ、経営者、政治家ら、あらゆる人が日常的に情報を発信し、「ツイート」「つぶやく」などの言葉を定着させたTwitterも、他社の傘下に入ってしまうのだろうか――。

ライバルに追い越されたTwitter

 世界の情報インフラとしての地位を確立したTwitterも、業績面では売上を増やしながらも巨額の赤字を計上し続けている。事実上、引責辞任した前CEOの後任として、昨年6月にトップに返り咲いた創業者でカリスマ起業家のJack Dorsey氏の下でも、苦戦は続く。

 7月に発表した第2四半期決算(4~6月期)は1億700万ドルの赤字で、前年同期から縮小したものの黒字転換はならず、アナリストの予想にも届かなかった。ユーザー数の伸びも低調であり、既にアクティブユーザー数は、後発のInstagramやSnapchatに抜かれ、かつての勢いは影を潜めている。

 かつて50ドルを超えた株価は10ドルから20ドル近辺で推移している。2013年の株式公開時には320億ドル近くに達した評価額は、現在、160億ドルと半分程度だ。そんなTwitterが身売りを検討しているとの報道が、9月下旬に一挙に噴き出した。

 CNBC、Re/Codeなどの主要メディアが報じたところでは、テクノロジー業界ではGoogle、Salesforceなどが買収を検討しており、Facebook、Microsoft、Appleなども可能性があるという。テクノロジー企業だけでなく、Disney、News Corp、Foxなどのメディア企業、それにAT&T、Comcast、Verizon(Yahooを48億ドルで買収することを発表済み)といった通信事業者の名前も浮かんでいる。Re/Codeにいたっては、Tencentなど中国企業、プライベートエクイティ企業の可能性にも言及している。