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Twitterが身売り? 誰が手中に収めるのか

Google/YouTubeはベストフィット?

 ハイテク企業の買い手はどうだろう。TechCrunchはGoogleを取り上げている。Twitterを最大活用できるのはGoogleとみる理由は、ソーシャルの強化、なかでも傘下の動画サービスYouTubeとの相性だ。「YouTubeはコンテンツが頻繁に更新されるという点では劣るが、動画の代名詞であり、潤沢な広告事業を持つ。Twitterは成長とマネタイズに苦しんでいるものの、世界の動脈であり、リアルタイムのコンテンツが大量に生まれている」とそれぞれの特徴を指摘する。

 もちろん情報の宝庫であるTwitterは「世界中の情報を組織化する」というGoogleのミッションにもフィットする。「(Twitterの情報に)GoogleのAIを利用して、世界で何が起こっているのかについてさらなる洞察を得られる」ほか、TwitterはGoogleのAdWords、AdSenseをはじめ、広告事業などさまざまなビジネス上のノウハウを得られるとした。

 また、YouTubeもそうだったように、Googleという巨大企業の傘下に入ることで、マネタイズのプレッシャーから解放されるというメリットも指摘している。

 ほかに、Salesforceも有力候補とされている。SalesforceはB2C企業ではなく、Twitterが生業とする広告は直接関係ない。だが、Telegraphは、Salesforceが顧客サービス、マーケティングなどにフォーカスを拡大しており、Twitterを手に入れて、この分野のAIに利用できる大量のデータを手中に収めることができると分析している。同社は先ごろ、ビジネス向けSNSのLinkedIn獲得でMicrosoftに競り負けたばかりだ。

 一方、Re/Codeは冷ややかな見方をしている。「先にSalesforceが買収したQuipのCEO、Bret TaylorはTwitterの取締役に就任した。TaylorはTwitterの中核事業を運営するのにベストフィットだという意見がある」としながらも、「それ以外の理由は見当たらない」とする。