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「サーバーレス」は次の潮流? クラウドのサーバー管理が不要に
2016年7月19日 11:11
「仮想化」「コンテナ」の次のトレンド
サーバーをはじめとするハードウェアインフラとソフトウェアの関係は、ハイパーバイザーを利用してサーバーを仮想化する仮想化技術によって大きく変わった。ホストOSの上で動くハイパーバイザーの上にゲストOSを構築し、その上でアプリケーションを動かすサーバー仮想化はリソースの効率化を進める技術として、IT業界の一大トレンドとなった。
その次、ここ2年ほどのトレンドがコンテナだ。以前からLinux向けのシステムコンテナ「LXC」などの取り組みがあったが、米Dockerがアプリケーションを開発する開発者が簡単に使えるように、コンテナ構成内容を記述するDockerfileを用意することで、OSとアプリケーションのカプセル化を容易にした。Dockerは現在、開発現場の大きなトレンドとして存在している。
「こうした流れの次に来るのがサーバーレス」とAWSは説明する。AWSのCTO、Werner Vogels氏はAWS Summit Londonで、次のように述べた。The Registerが伝えている。「コンピュートアプリケーションがそれぞれのサーバーから離され、コードのみが動く。多くの企業がアプリケーションの大部分を切り取り、サーバー、VM(仮想マシン)をシンプルなコードにリプレースし始めている」
コード主導のコンピューティングモデルは、世界の大企業からサーバーやストレージ、データセンターをなくして、パブリッククラウドを利用してもらおうというAWSの戦略に沿うものでもある。AWS Lambdaのプレビュー発表でAWSは「クラウドでプリケーションを構築して動かす全く新しい方法だ」「クラウドで動くアプリケーションを簡単に構築できる」と述べている。コード中心の環境はハードウェアのコモディティ化を進め、パブリッククラウドへの移行を促進するものとなる。
AWS Lambdaのページでは、Amazon DynamoDBやAmazon S3などのデータベースやストレージからトリガーするデータ処理、リアルタイムのファイル処理、Webアプリケーション、データの抽出や変換、Amazon Kinesisと連携したIoTバックエンドなどのユースケースを紹介している。
一方でThe Registerは、AWSが「コードをアップロードするだけ」というほどAWS Lambdaが簡単ではない点も指摘する。「必要なメモリやエラーによるタイムアウトまで関数が動く時間を設定する必要がある」ためだ。