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ニフティ、厳選されたSaaSを“箱型パッケージ”にして提供する「ハコクラ」

パッケージと同梱物(「Fileforce for NIFTY Cloud」)

 ニフティ株式会社は2日、クラウドサービス「ニフティクラウド」において、SaaSを箱形のパッケージにして提供する「ハコクラ NIFTY Cloud selection(以下、ハコクラ)」の提供を開始した。パートナー各社のSaaSをパッケージにして販売会社や家電量販店などで販売するもの。第一弾として企業の「ワークスタイル変革」をテーマに、ファイルマネージメントサービス「Fileforce for NIFTY Cloud」、営業支援ツール・グループウェア「Knowledge Suite 営業支援特別パック」、モバイルデバイス管理サービス「MDM+」の3タイトルを発売する。

 ハコクラには、ニフティクラウドのパートナーが提供するSaaSを30日間試用できるプロダクトキーと利用マニュアルが同梱されていて、購入後すぐに試用できる。試用期間終了後に継続を希望する場合は、所定のWebサイトから申し込むことで月額料金で正式に利用できる。

SaaSを“箱”という触れられる形に、販売や試用をしやすく

「ハコクラ」の提供・利用スキーム

 ニフティはハコクラの狙いを次のように語る。「クラウドサービスは大企業を中心に利用が進んでいるが、中小企業ではメリットを理解しつつも、どのように活用すればいいのか分からない、どのクラウドサービスが自社に合うか分からないといった理由から利用が進んでいない。また、中小企業にIT機器・サービスを提供する販売会社においては、Webサイト経由で販売されることが多いクラウドサービスの取り扱いが難しいなどの声があった」。

 「ハコクラによって、販売会社は“箱”という目に見て触れられる形で提案できるようになり、かつ月額のストック型での収益が得られる。一方、利用会社は試用した上で正式利用を検討できる」。

 リリース時点においてハコクラの販売はダイワボウ情報システム(DIS)を経由して、DISのビジネスパートナーである全国約1万7000社の販売会社を通じて行い、家電量販店やECサイトでも順次展開していく。

“ワークスタイル変革”をテーマに3つのSaaSから開始

 第一弾として、“ワークスタイル変革”をテーマに3つのSaaSを用意。「Fileforce for NIFTY Cloud」では、ウェイズジャパンのクラウド型ファイルサーバーを提供。社内外のファイルをマルチデバイスで共有でき、パスワード保護やGPS制限などセキュリティも確保。プレビュー表示、タグ検索などの機能を備える上、ストレージは安心・安全の「ニフティクラウドストレージ」を採用する。

 「Knowledge Suite 営業支援特別パック」では、ブランドダイアログのグループウェアに営業支援(SFA)をプラスして提供。ID数は無制限、マルチデバイス対応で、社内外で変わらぬビジネス環境を実現する。スケジュールと連動した営業日報、名刺管理、休眠顧客の掘り起こしなど、営業強化を支援する。

 「MDM+」では、ブランドダイアログのMDMを提供。「MCM(モバイルコンテンツ管理)」「MAM(モバイルアプリ管理)」の機能も備え、安心してスマートデバイスを管理できるだけでなく、外出先の端末へのファイル転送や位置情報把握などを実現する。

 価格は924円/箱。試用期間は利用登録後30日間。試用内容はタイトルにより異なる。

川島 弘之