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ニフティクラウドがポータル画面を刷新、PaaSとIaaSをあわせて操作可能に

「RDB」や「メール配信」など4つのPaaSを正式提供

新ポータルの画面イメージ

 ニフティ株式会社は16日、クラウドサービス「ニフティクラウド」において、コントロールパネルをリニューアルすると発表した。また、「RDB(ニフティクラウド RDB)」「メール配信(ニフティクラウド ESS)」「DNS(ニフティクラウド DNS)」「メッセージキュー(ニフティクラウド Message Queue)」の4つのPaaS機能を正式に提供開始する。

 「ニフティクラウド」はこれまでも、個人向けのWebサービスを提供する中でノウハウを培ったという、直感的に利用可能なコントロールパネルを提供してきたが、今回のリニューアルでは、同時に提供が開始された各種PaaS機能の管理画面を追加。これらのPaaS機能と従来のIaaS機能を合わせて操作できるグローバルメニューが用意された。これにより、これまで以上に効率的なシステム環境の構築・運用が可能になったとのこと。

 新たに提供開始されるPaaSのうち「RDB」では、データベースサーバーの構築、管理、運用、拡張をGUIやAPIから管理可能。アクティブ/スタンバイの冗長構成やリードレプリカ(非同期レプリケーション)の構築機能も用意されるほか、リソースの利用率、ログなどをモニタリングする機能も搭載された。データベースはMySQL(5.5/5.6)に対応し、2014年春にはPostgreSQL(9.2)をサポートする予定。

 価格例は、1vCPU(1GHz)、512MBメモリの「db.mini」プランで月額1万80円、8vCPU(3GHz)、4vCPU(3GHz)、4GBメモリの「db.large」プランで5万7960円、64GBメモリの「db.wlarge64」プランで30万1245円。増設用ディスクとして、50GBあたり月額4725円の「Disk200」と、50GBあたり月額2万5200円の「フラッシュドライブ」も提供される。

 2つ目の「メール配信」は、携帯/PC向けの大規模メール配信サービス。テックファームの「STARMAIL」とのパートナーシップにより実現したもので、携帯電話の大手3キャリアに対応。NTTドコモの携帯電話へのメール配信の場合、送信先のメールサーバーの特徴を分析し、メール配信のスピードなどをリアルタイムに制御することで、1時間あたり100万通のメール配信を安定して行えるとのこと。インターフェイスは現在SMTP方式で、APIは今後提供される予定という。

 価格は、月間配信数が1万通までの場合で月額3675円から。

「RDB」の画面イメージ
「メール配信」の画面イメージ

 3つ目の「DNS」は、ユーザー側が構築・管理・運用できるDNSサーバーで、ドメイン取得から管理まで一貫したサービスを提供する。またオプションにより、ラウンドロビンの重みづけを行えるほか、サイトダウン時に自動的にアクセスをセカンダリサイトに振り分けるフェイルオーバーも用意されているとのこと。

 価格は、基本料金が10レコードあたり月額525円。またオプション料金は、重みづけ設定が月額525年、フェイルオーバーが月額1050円、レイテンシーベースが月額525円。

 最後の「メッセージキュー」では、制御やデータを伝達するメッセージを確実に配信し、サービスやアプリケーションなど、システム間を柔軟に連携させる機能を提供する。具体的な機能としては、格納したデータ順に取り出すことができるFIFO(先入れ先出し)や、一定時間メッセージを監視するロングポーリングなどを用意した。

 価格は、100万リクエスト/月、転送量1TB/月までの「Pro」で月額1万500円。また1億リクエスト/月、転送量10TB/月までの「Expert」が3万1500円。

石井 一志