国立遺伝学研究所、新スーパーコンピュータシステムに日本SGIの共有メモリ型サーバ「SGI UV 1000」を導入
国立遺伝学研究所が新スーパーコンピュータシステムに
共有メモリ型サーバ「SGI UV 1000」を導入
~ 10TBの大規模メモリを搭載したUVシリーズ最上位機を導入 ~
日本SGI株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石本龍太郎)は、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所(所在地:静岡県三島市、所長:小原雄治、以下遺伝研)が新しいスーパーコンピュータシステムにおいて、次世代シーケンサーデータの解析サーバとして、10TBの大規模共有メモリを搭載したSGI UVの最上位機種「SGI UV 1000」を導入したことを発表します。
遺伝学研究所は国内外における遺伝学研究の中核機関および大学共同利用機関として、国際DNAデータベース構築事業、各種検索解析サービスの構築・提供、スーパーコンピュータ計算機資源の提供を行いますが、本システムはその基盤となります。今回導入された「SGI UV 1000」は、次世代シーケンサーデータの解析用サーバとして、本システムの中核的な役割を担います。
次世代シーケンサーでは、一度に出力されるデータ量が飛躍的に増大しています。次世代シーケンサーで読み取る配列の数と出力されるデータ量、サイズの爆発的な増加に伴い、そのデータのアセンブリ処理(注1)やマッピング処理(注2)など、解析を担当する計算資源も大幅な性能向上が求められています。
今回、次世代シーケンサーの解析用サーバとして採用された「SGI UV 1000」は、インテル(R) Xeon(R) プロセッサー E7 ファミリーによる768のプロセッサ・コアと10TBのメモリを搭載した大規模共有メモリ型サーバです。シーケンサーデータの解析処理の中でも特にde novoアセンブリプログラムでは計算に大規模なメモリが必要とされており、今日一般的な分散並列型のクラスタでは性能を出しにくいとされています。その結果、de novoアセンブリプログラムの解析用サーバとしては現在世界で唯一、1システムあたり10TBの巨大な共有メモリ(最大搭載メモリ量は16TB)を搭載した「SGI UV1000」での解析に期待が集まっています。
注1:アセンブリ処理とは
DNAシーケンサーから出力された大量のリード(DNA断片)を、網羅的に組み合わせ、比較しながらゲノム配列を決定する方法。未知のゲノム配列を対象にする場合に行われ、デ・ノボ(de novo)アセンブルとも言われる。
注2:マッピング処理とは
既知のゲノム配列を参照配列とし、リードが参照配列のどの部分に当てはまるかを同定しながらゲノム配列を決定する方法。
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