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クラウド型スマホ検証サービス「Remote TestKit」、約300機種での自動試験が可能に

Webブラウザ版のUIも刷新

 NTTレゾナント株式会社は9日、クラウド型検証サービス「Remote TestKit」において、約300台以上のスマートフォンの自動テストが可能な「自動テスト/レポート」機能を提供開始した。またあわせて、Webブラウザで利用する場合のユーザーインターフェイス(UI)を刷新している。

 「Remote TestKit」は、スマートフォンアプリやスマートフォン用Webサイトを、クラウド上から検証できる開発者支援サービス。実機を購入することなく、約300台以上のスマートフォン/タブレット端末を利用し、動作検証を行える。

 これまで、リリース前のアプリのテストは、調達可能な端末数およびテスト稼働の問題により、検証端末数が数台から数十台と限られ、リリース後に発生する顧客サポートやバグ修正に手間や時間がかかっていたという。しかし今回提供する「自動テスト/レポート」機能を利用すると、テストの基本工程を自動化することにより、スマートフォン約300台(国内端末が約180台、海外キャリアの端末が約120台)で、手間をかけずにアプリなどのバグを洗い出せるようになったとのこと。

 具体的には、3つのサービス/機能を提供する。1つ目の「ストレージサービス」は、自動テストするアプリやサイトのURLの登録、テストレポートを保存するためのユーザー専用ストレージ。登録したアプリは自動試験だけなく、手動で試験を行う際にも利用できる・

 2つ目の「指定機種自動試験」は、よく試験を行うスマートフォンをグループとして登録し、一括して試験を行えるようにする機能。OSのバージョン別やメーカー別、エンドユーザーから問い合わせの多い端末、などをグループ化することにより、効率的に試験が行える。

 3つ目の「新機種自動試験」は、Remote TestKitに新機種やOSバージョンアップ端末が追加された時に、登録してあるアプリやサイトについて自動的にテストを行い、テストレポートを作成する機能。最新の端末が登場すると自動でテストが行われるので、不定期に日々追加されるスマートフォンの発売情報を管理する必要がなくなり、開発者やサービス提供者の負担が軽減されるとしている。

 また自動試験では、インストールと起動(0/5/10/15/20秒後の状態)、バックグラウンド退避とバックグラウンドから復帰、画面回転と回転から復帰、といった3つの基本動作を試験し、キャプチャを取得する「Androidアプリ自動試験」と、複数の指定されたURLにWebブラウザでアクセスし、キャプチャを取得する「URL自動試験」が利用できる。

テストレポート出力イメージ

 なお、月額定額料金で使い放題の「フラットプラン」を契約中の場合、「自動テスト/レポート」のすべての機能/サービスを利用可能。毎月一定時間が利用できる「チケットプラン」の場合、Monthly10/50/100では「ストレージサービス」と「指定機種自動試験」のみ利用でき、Monthly3ではすべて利用できない。

WebブラウザのUIを全面刷新

 Remote TestKitでは、Webブラウザ、専用クライアントソフト、Thrift APIと3つの形態を提供しているが、今回は、Webブラウザから利用する場合のUIを全面的に刷新した。

 300機種以上あるスマートフォンの中からメーカー、OS、などで簡単に端末選択できるほか、より直感的にテストができる機能ボタン配置やUIを採用。複数台並べてのテスト時にも簡単なテスト端末の切り替えを行えるという。さらに、新機能である「自動テスト/レポート」とのシームレスなUI統合も行われている。

石井 一志