アンデルセンサービス、原価計算に「Asakusa Framework」を採用~基幹バッチ処理を1/12に短縮
株式会社ノーチラス・テクノロジーズ(以下、ノーチラス)は7日、株式会社アンデルセンサービスの原価計算バッチ処理システムを「Asakusa Framework」で構築したと発表した。これにより、バッチ処理時間は4時間から20分に短縮されたという。
アンデルセンサービスは、直営ベーカリーの運営、パン・菓子の製造・卸販売などのベーカリー事業を営むアンデルセングループのITシステムを担当する企業。従来、原材料原価を積み上げ、製品原価を算出するバッチ処理にRDBの処理で毎日4時間かかっていた。原価が変動した場合に、製品価格のシミュレーションを何度も行うことが難しく、的確な判断を下すのが困難だった。
ノーチラスは、アンデルセンサービスでのバッチ処理時間を短縮するため、従来のPL/SQLのプログラムを、Asakusaを利用しHadoopのMapReduceに書き換えることを提案し、構築した。これによりバッチ処理を4時間から20分に、1/12にまで短縮できたとする。
また、Amazon Web Serviceのクラウドを利用することで、インフラ構築の時間も大幅に短縮。初期コストを低減しながら、Hadoopクラスタを早期に構築できたという。運用コストも従量課金体系となったことで、オンプレミス時の想定費用と比較し、約1/10に低減できたという。また、Amazon EC2、Amazon S3に加え、Amazon Virtual Private Cloudを利用することで、クラウド上に重要なデータを送信する不安を払しょくしている。
アンデルセンサービスでは、「驚くほどバッチ処理が早くなったため、今まで諦めていた仕掛品の原価計算も可能となった。また、外だしのバッチ・ファイル連携による更新なので、原価計算の履歴も保持でき、時系列的な原価の流れも把握できるようになった。原価計算以外でもバッチ処理に時間を要しているシステムはほかにも多数あるので、段階的に適用業務領域を拡大していきたい」としている。