米Oracle、「MySQL Cluster 7.2」の一般提供を開始~複雑なクエリのパフォーマンスを最大70倍向上


 米Oracleは15日(米国時間)、MySQLの高可用性、高冗長性版である「MySQL Cluster」の新版「同 7.2」について、一般提供を開始したと発表した。

 「MySQL Cluster」は、分散型シェアードナッシングのアーキテクチャによる99.999%の可用性や、高い書き込みスケーラビリティ、低レイテンシなどを実現したデータベース製品。こうした特徴から、要求の厳しいWeb系、通信系の製品やサービスに適用できるという。

 新版では、新しいMemcached APIによるSQLおよびNoSQLアクセスにより、キーバリュー型の処理と複雑なSQLクエリを単一データベース内で可能にしている。また、AQL(Adaptive Query Localization)を用いることで、複雑なクエリのパフォーマンスが最大で70倍向上。個々のデータノードを別々のデータセンターに配置し、データベースを自動的にシャーディングするマルチサイトクラスタを利用できることから、複数データセンターでのスケーラビリティも強化されている。

 さらに、自動シャーディング、柔軟なスケーラビリティ、自己修復などの機能が仮想化に対応し、Oracle VMの認定を受けているため、仮想環境を用いたクラウド展開も行えるとのこと。

 なお管理ツールである「MySQL Cluster Manager」の新版、「同 1.1.4」も一般提供を開始しており、「MySQL Cluster」のより容易な利用や管理が可能になった。

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