米Sunが「MySQL 5.4」を発表、自社ID管理技術との相互運用性も強化


 米Sun Microsystemsは、米カリフォルニア州サンタクララで4月21日から開催されている第7回「MySQL Conference&Expo」で、大幅にパフォーマンスを強化した最新版の「MySQL 5.4」と「MySQL Cluster 7.0」を発表した。あわせて、SunのLDAPベースのID管理技術との相互運用性やリモートDBAサービス・パートナープログラムなども明らかにした。

 MySQL 5.4は、5.1からのメジャーアップデートで、拡張性を強化し、パフォーマンスを改善した。ストレージエンジン「InnoDB」を改良して4コアに対応。x86サーバーは16Way、CMTサーバーは64Wayまでの拡張が可能になった。このほか、サブクエリの最適化とJOIN改善、ストアドプロシージャ管理の改善などによって、パフォーマンスを最大90%改善したという。Sunの「DTrace」サポートも強化、Solaris上での問題の診断や解決が改善される。

 MySQL Cluster 7は、シェアド・ナッシングの分散アーキテクチャを持つクラスタソフトウェア。99.999%の可用性を目指すミッションクリティカル環境向けとしている。最新版では、稼働中のノード追加、ディスクデータファイルアクセスのマルチスレッドなどに対応した。クラスタデータノードのマルチスレッド対応によって、マルチコアサーバーのスループットを4倍以上に改善するという。Windowsにも対応した(現在アルファ版)。

 MySQL 5.4はプレビュー版のダウンロードを開始。年内に正式版のリリース日を発表する。MySQL Cluster 7は第2四半期中にリリースの予定。

 このほか、ID管理では、MySQLと「Sun Identity Management Suite」との相互運用性を強化した。ディレクトリサービスとリレーショナルデータベースによって動的なID管理アーキテクチャを構築できるとしている。

 また、最新の「MySQL Enterprise Partner Program」として、リモートDBA(データベース管理者)サービスも発表した。コンサルティングやサービス事業者は同サービスを利用して、遠隔からデータベース管理サービスを提供できる。



(Infostand)

2009/4/23 08:30