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ISR、セキュリティキーの統合サブスクサービス「CloudGate SKaaS」を発表

「YubiKey as a Service」の設計・導入から運用まで一括サポート

 株式会社インターナショナルシステムリサーチ(以下、ISR)は、セキュリティキーの新サブスクサービス「CloudGate SKaaS(クラウドゲート エス・カース)」を9月16日から提供開始する。

 これに先立ち、9月3日に行われた記者発表会では、新サービスで連携するセキュリティキー基盤「YubiKey as a Service(YaaS)」の特長について紹介するとともに、新サービスの概要や今後の展望について説明した。

写真左から:ISR 取締役 リレーション戦略本部の高田善博氏、同 代表取締役のメンデス・ラウル氏、Yubico Sales Director, Commercial Sales, Japan and Koreaの大友淳一氏、ISR 取締役 営業本部 ディビジョン・ヘッドの柴田一人氏、同 営業本部 セールスアライアンス部の内田公一氏

 まず、国内の最新脅威動向について、ISR 北米担当マーケティングリサーチャーの山田有花氏が解説。「警察庁がまとめた最新の『令和8年警察白書』では、『深刻化するサイバー空間の脅威と警察の新たなる展開』と題して大々的に特集が組まれた。これによると、2025年の国内サイバー犯罪摘発数は1万5108件、インターネットバンキング不正送金被害は約104億円と、いずれも過去最高を記録した。ランサムウェア被害報告数は226件にのぼり、被害の約6割(63.3%)が中小企業であった。ランサムウェアの感染経路は『テレワーク・外部接続機器』が87.0%、不正アクセスの手口は『識別符号窃用型』が92.6%と圧倒的多数を占めた。また、生成AIを悪用したフィッシングサイト自動構築や攻撃コード制作が一般化。攻撃者の低年齢化も進み、既知の脆弱性やパスワードのすきを突く攻撃が劇的に多発・高速化している」と、企業を狙うサイバー犯罪が深刻化し、攻撃環境も大きく変化していると訴えた。

ISR 北米担当マーケティングリサーチャーの山田有花氏

 こうした状況を踏まえ、ISRでは、企業のパスワード管理の危険と手間を解消し、パスワードレス社会の実現を後押しするため、パスキーに対応した各種セキュリティキーの導入・運用を包括的に支援する新サブスクサービス「CloudGate SKaaS」を提供開始する。セキュリティキーのグローバルリーダーであるYubicoの「YubiKey as a Service」基盤との連携を皮切りにサービスをスタートし、今後はさまざまなセキュリティキーに対応するマルチベンダー展開へと広げていく予定。

「CloudGate SKaaS」の概要

 「YubiKey as a Service」の特長について、Yubico Sales Director, Commercial Sales, Japan and Koreaの大友淳一氏は、「当社のセキュリティキー『YubiKey』は、認証機内部にクレデンシャルをセキュアに保管でき、1つの物理キーで複数の認証方式に対応する。電池・電波は不要で、防水・防塵・強靭で家の鍵のようにいつでも携帯できる。『YubiKey as a Service』は、この『YubiKey』をサブスクリプション形式で企業向けに提供するサービス。低コストかつ迅速にセキュリティキーを導入することができ、専任のカスタマーサクセスマネージャーによるサポートも提供する。また、注文時のオプション設定で、『ベース』『アドバンスト』『コンプライアンス』の3つのフォームファクターから柔軟にキーを選択することができる」と説明した。

Yubico Sales Director, Commercial Sales, Japan and Koreaの大友淳一氏

 Yubicoでは、ISRを販売パートナーとして2024年から日本市場での「YubiKey as a Service」の事業を拡大している。大友氏は、日本における大手企業の導入実績として、自動車メーカー(ライセンス数4000人)、クレジットカード会社(ライセンス数6500人)、メガバンク(ライセンス数1000人)の事例を紹介。今回、こうした実績と知見をベースに、日本企業の環境や要件に合わせて最適なセキュリティキーを選択・利用できる包括的なサブスクサービスとして、「CloudGate SKaaS」を提供するという。

「YubiKey as a Service」の導入事例

 ISR 取締役 営業本部 ディビジョン・ヘッドの柴田一人氏は、「CloudGate SKaaS」のサービス概要について、「これまでは当社とYubicoの2社連携で『YubiKey as a Service』をサポートしてきたが、『CloudGate SKaaS』では、日本企業のニーズに合った認証支援サービスとして当社が一括でサポートを行う。顧客ごとのセキュリティキーの選定・導入計画の立案から、調達・配送手配、事前登録・キッティング、さらには障害・紛失時の交換対応や日常のヘルプデスク対応まで、専任担当者がワンストップで対応する。特に、従来はYubicoが米国(英語)で対応していたカスタマーサクセスマネージャーおよびプロフェッショナルサービスを、当社のCS(カスタマーサクセス)とSE(技術サポート)が日本語・日本時間で対応する」とした。

ISR 取締役 営業本部 ディビジョン・ヘッドの柴田一人氏

 具体的には、「導入計画・検証支援」フェーズでは、セキュリティキーの機能・特徴の説明や選定、カスタマイズ範囲のヒアリング、環境に合わせた検証作業を行う。「初期設定・配送支援」フェーズでは、キックオフの調整・開催、納期調整・検品・国内配送、初期設定支援を行う。「運用・ライセンス管理」フェーズでは、ユーザー研修・問い合わせ対応、ライセンスの追加・更新管理、リプレイスキーの在庫管理を行う。これにより、企業は、セキュリティキー導入時の課題であった初期構築の負担や中長期的な運用負担を解消することができる。

「CloudGate SKaaS」の主な支援内容

 ISR 代表取締役のメンデス・ラウル氏は、「CloudGate SKaaS」の今後の展望について、「AIエージェントの活用拡大にともない、ソフトウェアのガードレールがAIによって破られるケースが出始めている。例えば、本番データベースやホームディレクトリの完全消去、外部本番システムへの無断侵入・データ抽出、人間に偽装して悪意あるコードを公式プロジェクトへ挿入といった事象が発生している。これに対して、『CloudGate SKaaS』は、人間の物理認証を通じたアクセス制御を実現する。AIは高度なコードを書けても、PCに挿入された物理キーのボタンを押すことはできないため、『CloudGate SKaaS』がAIの暴走を防ぐ最後の砦を担っていく」との見解を示した。

ISR 代表取締役のメンデス・ラウル氏