ニュース

UiPathが自動化開発支援の新機能を発表――オンプレミス環境でのエージェンティックAI機能も

 UiPath株式会社は18日、自動化の開発を支援する「UiPath for Coding Agents」と、業務の自動化を促進する「UiPath Maestro」の新機能、そしてオンプレミスプラットフォーム「UiPath Automation Suite」の機能強化を発表した。

UiPathがさまざまな新機能を発表

UiPath for Coding Agentsで自動化開発を安全かつ高速に

 UiPath for Coding Agentsは、Claude CodeやCodex、Cursor、Copilotなど、多様なエージェントが生成したコードを、UiPathのガバナンス基盤のもとで検証し、本番運用に耐える自動化ワークフローへと変換できる機能だ。同日より日本市場での提供を開始する。

UiPath for Coding Agents

 UiPath プロダクトマーケティング部 部長の夏目健氏は、「AIエージェントの普及により開発者の行動が変わりつつある一方、生成したコードの信頼性やガバナンスが課題となるケースが増えている。UiPathはこうした状況に対し、サードパーティーのエージェントが、UiPathのベストプラクティスに沿って自動化を構築できるようノウハウを提供し、検証、テスト、監査、運用までをプラットフォームとして提供する」と述べている。

UiPath プロダクトマーケティング部 部長 夏目健氏

 開発者が自然言語で要件を指示するだけで、エージェントがRPAフローやAPIフローを生成する。要件があいまいな場合は質問するようエージェントに指示することで、確認しながら精度の高い自動化フローが構築できる。生成後のデプロイも指示するだけで完了し、エラー発生時には原因の分析や解決策の提示もエージェントに依頼できる。

 夏目氏は、Coding Agentsの活用によって自動化プロジェクト全体のスピードが大幅に向上すると説明する。「これまでは計画、開発、テスト、デプロイ、運用といった各工程に数日から数カ月を要していたが、Coding Agentsを活用することで、同じ作業内容でも処理が格段に高速化される。その結果、従来は数カ月かかっていたような大規模プロジェクトでも、数時間から数日で本番稼働に向けて動かすことが可能だ」(夏目氏)

UiPath for Coding Agentsの画面

UiPath Maestroの新機能「Maestro Flow」と「Maestro Case」

 UiPathは2025年6月、業務プロセス全体の自動化を促進するツールとしてUiPath Maestroを発表している。夏目氏は、このMaestroの新機能のひとつとして「Maestro Flow」を近日中に一般公開する予定であることを明かした。

 Maestro Flowは、RPAやAIエージェント、APIワークフロー、ドキュメント処理など、UiPathが提供する多様な自動化要素を単一の画面上で設計できる点が特徴だ。「トリガーの設定からAIエージェントの定義、エスカレーション先の設定までをひとつの画面で完結でき、従来のように複数の開発環境を行き来する必要がない」と、夏目氏はその利点を説明する。

Maestro Flowの画面

 もうひとつの新機能である「Maestro Case」は、複雑で例外処理の多い業務プロセスを管理するもので、同日より日本市場で正式に提供開始する。

 夏目氏は、Maestro Caseの具体的な利用シナリオについて、「保険金請求や法人の融資審査のように、手順がケースごとに変化し、部門横断で処理が分断されやすい業務において、AIエージェントやRPA、さらには人の判断を組み合わせながらケース全体を解決へ導く基盤となる」と話す。従来のBPMNによるプロセス設計では表現が難しかった動的で非定型な業務でも、Maestro Caseはプロセスをステージ単位で整理し、進捗や判断履歴、状態を一元管理することで、ケースのライフサイクル全体を可視化するという。

Maestro Caseの画面

UiPath Automation Suiteを機能強化

 オンプレミス環境向けプラットフォームのAutomation Suiteでは、エージェンティックAI機能の提供を同日より開始した。従来はクラウド版でのみ利用可能だったMaestroやAgent Builder、GenAI Activities、DeepRAG、Autopilot for Developersなどの主要機能がオンプレミスでも利用できるため、「厳格な規制やセキュリティ要件を持つ企業でも、AIエージェントを活用した自動化を導入できる」(夏目氏)という。

 今回のアップデートにより、クラウド利用が難しい業界でも自動化の適用範囲が広がる。利用モデルは、オンプレミスのAutomation SuiteとクラウドAIモデルを組み合わせる方式と、AIモデルまで含めてすべてをオンプレミスで完結させるセルフホスト方式の2種類を選択可能で、後者では一部機能に制限があるものの、完全な閉域環境での運用が実現する。

 夏目氏は、「ユーザーはクラウドとオンプレミスを必要に応じて選択し、エージェンティックAIの機能を展開できるようになる」としている。

UiPath Automation Suiteを機能強化