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スリーフィールズとサイバートラスト、映像コンテンツの真正性保証ソリューションを共同開発

 スリーフィールズ株式会社とサイバートラスト株式会社は7日、AI生成コンテンツ市場が急拡大する状況を受け、国際的なコンテンツ真正性の技術標準である「C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)」技術を活用した映像真正性保証ソリューションを共同開発するため、技術提携したと発表した。

 C2PAは、デジタルコンテンツの出どころや真正性を検証可能にするための技術標準を策定する国際的な業界連合。策定されたC2PA技術は、コンテンツの透明性確保やフェイクコンテンツ対策の基盤技術として先進的な領域で採用が進んでいる。

 提携では、スリーフィールズの映像クラウドサービス「TStocker」で提供する映像データに、サイバートラストの「iTrust C2PA用証明書」を組み合わせることで、「いつ、どこで、どのように撮影し、編集されたか」という映像の来歴情報(プロビナンス)を、C2PA技術で第三者にも検証可能な形で記録・保管できるソリューションの実現を目的としている。この取り組みにより、消費者側でも映像コンテンツの真正性を検証できるようにし、フェイクコンテンツが混入するリスクを抑制し、産業分野における映像データの信頼性向上に寄与するとしている。

 スリーフィールズの「TStocker」は、多様なカメラベンダーやサービスに対応したベンダーニュートラルなプラットフォームとして、建設、インフラ、製造、自治体など多岐にわたる産業分野のDXを推進している。これらの分野で活用される映像データには、業務の適正性、安全性の確保、法的証拠能力など、極めて高い信頼性が求められる。この信頼性をさらに強化するため、両社はデジタルコンテンツの信頼性を担保する次世代デファクトスタンダードと期待される「C2PA」技術の活用に合意した。サイバートラストは、2024年2月にC2PAに参画し、デジタルコンテンツの出どころ・来歴をC2PA署名で保証する「iTrust C2PA用証明書」を提供している。

C2PA署名による信頼性の判別例

 両社は、「映像データとC2PA技術の統合」「認証技術を活用した信頼性の強化」の分野で連携を強化し、共同で技術開発を進める。

 映像データとC2PA技術の統合では、スリーフィールズの特許技術を用いて保存される映像ストリームおよびプローブデータに対し、来歴情報(プロビナンス)の安全な記録と電子署名を付与する。TStockerに保管された映像データの加工・共有および利活用において、改ざん検出と履歴のトラッキング機能の実現に向けた開発を進める。

 認証技術を活用した信頼性の強化では、サイバートラストの認証技術と「iTrust C2PA用証明書」を活用し、映像クラウドサービスを介した映像データの真正性を確実にするための認証基盤を構築する。電子的な証拠能力を担保するためのタイムスタンプや電子署名技術の活用を推進する。

 提携による成果は、スリーフィールズのTStockerの導入企業にとどまらず、映像クラウドサービス業界全体でのC2PA技術の利用と発展を目指し、その普及促進に向けた知見の公開や技術仕様の提供を積極的に検討していく。

 両社は、提携を通じて産業界のデジタル映像の真正性を保証するデファクトスタンダードを確立し、AI時代においてユーザーが安心して映像データを活用し、DXをさらに加速できる社会基盤の構築に貢献していくとしている。

 まず、スリーフィールズのパートナー企業の現場映像データへの署名を実施し、C2PA技術を用いた映像コンテンツ利活用の実証実験を進める予定。この実証実験を通じて技術の有効性を検証し、その成果を速やかにサービスへ反映することで、信頼性の高い映像ソリューションの早期市場投入を目指すとしている。