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TOPPANのスマート点検支援サービス「e-Platch」、騒音や異常音発生時にアラートを発報できる新センサーを利用可能に

 TOPPAN株式会社は7日、TOPPANグループが提供するスマート点検支援サービス「e-Platch」において、騒音や異常音発生時にアラートを即時発報できる「騒音検知センサー」を追加したと発表した。2025年11月初旬より提供を開始し、2026年1月より製造業界、建設業界などを中心に量産を開始するとしている。

騒音検知センサー(左)と騒音検知センサーのアプリ利用画面イメージ(右)

 「e-Platch」は、無線通信を用いて点検作業に必要な各種データを自動収集し、見える化するシステム。各センサーに設定したしきい値を超えた際に自動でアラートメールが送信されるため、点検負荷を低減できるという。

 今回新たに提供開始される騒音検知センサーは、すでに提供されている収音センサーに、発生音の常時監視機能を追加したもの。従来は、設備や機器からの発生音を周波数ごとの大きさに分別し、1時間ごとに定点記録、傾向監視するといった点検作業の省人化サポート機能を提供してきたが、今回の機能追加により、一定以上の音量が検知された場合の即時発報、および1時間ごとの音量の監視が可能になった。

 工場などの施設が騒音を発している場合、近隣住民からの苦情や自治体からの改善要請、従業員が騒音性難聴などの騒音障害を発症するリスクがあるが、騒音検知センサーの活用により、これらのリスクを防止できるとしている。

 また、設備は故障の前兆として普段とは異なる音を出すことがあるものの、ハンディータイプの騒音計で巡回点検する場合、点検のタイミングが限定的なため騒音に気が付くことが遅れる可能性があるとのこと。しかし、騒音検知センサーでは1回/時間の定期的な周波数帯ごとの発生音量の記録に加え、毎分、発生音を計測するため、一定以上の音量が検知された場合には即時アラートを発報できるという。

 なお、騒音検知センサーは狭帯域通信であるZETA通信に対応しているので、有線ネットワークの敷設が難しい排水処理場、配電盤の中など、一般的には電波が届きにくい場所においても、死角のない安定した通信を実現できるとのことだ。