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TOPPAN、スマート点検支援「e-Platch」で熱中症リスク可視化ソリューションを提供
2025年8月4日 14:19
TOPPAN株式会社とTOPPANデジタル株式会社は1日、TOPPANグループが提供するスマート点検支援サービス「e-Platch」に、「熱中症リスク可視化ソリューション」を追加すると発表した。8月1日より、製造・建設業界などを中心に提供を開始している。
「e-Platch」は、温湿度センサーだけでなく、漏水やCO2、電力使用量など、多様なセンサーを追加できるプラットフォーム。既存のアナログメーターに後付けするだけで遠隔監視を可能にする機能や、LPWA規格「ZETA」を用いて各種計測器のデータを無線化するデータ変換機器「ZETABOX」との連携などにより、大規模な設備更新を行うことなく、工場全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援できるという。
今回、「e-Platch」に追加された「熱中症リスク可視化ソリューション」は、ZETAの特長を生かして、電波が届きにくい環境や複数拠点における熱中症リスクを可視化できるもの。WBGT値や温湿度などをセンサーが自動で常時監視し、データをクラウドに蓄積する仕組みを備えているので、これまでは担当者が広大な敷地を巡回して行っていた計測・記録作業の負荷を軽減するとした。
機器としては、厚生労働省が事業者に使用を求めているJIS規格(JIS B 7922:2023 CLASS1.5)に準拠したWBGTセンサーと、熱中症危険度表示パネル(鶴賀電機製、オプション)を採用し、正確なWBGT値の測定と、現場でのリアルタイムな熱中症危険度情報の提供に対応。パネルを現場に設置することで、管理部門だけでなく、現場の作業員もリアルタイムでWBGT値を確認できるので、より能動的な安全行動を促せるとしている。
なお、全国に点在する工場や事業所から取得したWBGT値や温湿度は、1つのアプリケーションで統合的に監視可能なため、本社や管理部門の担当者は、場所を問わずに全拠点の状況をリアルタイムで把握できる点も特徴。また、ユーザー設定の値を超えた場合のアラート通知にも対応している。
こうした仕組みにより、作業環境におけるWBGT値や温湿度などの表示・常時監視・自動記録を可能にし、改正労働安全衛生規則による熱中症対策の義務化に対応した、従業員の安全確保、記録・管理などの業務効率化に貢献するとのことだ。