ニュース
オラクル、OCIのAI/クラウドサービスをデータセンターで利用できる「OCI Dedicated Region」新版を提供
2025年10月28日 09:00
米Oracle(以下、オラクル)は現地時間14日、パブリッククラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」の機能を企業データセンター内で利用できる「OCI Dedicated Region」について、新版となる「OCI Dedicated Region 25 」の提供開始を発表した。
OCI Dedicated Region 25 は、オラクルの分散クラウドポートフォリオの一部として提供される。OCI Dedicated Region 25 を活用することで、組織はフルスタックのOCIを専用リージョンにわずか数週間で迅速に導入できる。最小構成は3ラックから利用でき、スペースに制約のある環境にも最適だとしている。
オラクルでは、公共機関や民間企業がモジュール式のインフラと効率的なサービス設計を備えた主権性の高いエンタープライズクラスのクラウドを活用することで、俊敏性を高め、サービスの市場投入までの期間を短縮できるようにすると説明する。200以上のAIおよびクラウドサービスをわずか3ラックから導入でき、ハイパースケールへの拡張にも対応し、顧客のデータセンター内で安全に運用できるパブリッククラウドリージョンを提供する。これにより、これまでスペースや時間、規制上の制約により専用クラウドリージョンを運用できなかった顧客も、イノベーションを加速し、新しいビジネスモデルに取り組めるとしている。
富士通株式会社の執行役員専務プラットフォームビジネスグループ長の古賀一司氏は、「最高のカスタマーエクスペリエンスを提供するためにクラウド活用を進める中で、どのように、そしてどこでサービスを展開するかを柔軟に選べることが、当社のクラウド戦略の重要な要素となっています。『OCI Dedicated Region 25 』により、当社データセンター内の限られたスペースでもOCIの全サービスを提供できるため、アプリケーションやサービスを迅速かつ容易にお客様へ展開できます。また、ダウンタイムや再設計を伴うことなく導入規模を柔軟に拡張できる点も大きな利点です。結果として、『OCI Dedicated Region 25 』により、AIおよびクラウドサービスを、それらが最も価値を発揮する場所で実行できるようになります」と述べている。
オラクルが2020年に「OCI Dedicated Region」を発表して以来、その形態は大規模なハイパースケール構成から、より柔軟なフットプリントへと進化しており、現在では世界各地で60以上の「OCI Dedicated Region」および「Oracle Alloy」リージョンが稼働中または計画中で、顧客はパフォーマンスやガバナンス、OCIパブリックサービスとの互換性を妥協することなく、自社の規模に最適な導入モデルを選択できるとしている。
また、従来型の専用クラウドリージョンは、多くの組織がクラウドへの全面的な移行を実現するうえで障壁となっていたが、OCI Dedicated Region 25 は、ネットワーク主導の高度なモジュール式スケーラビリティ、ハイパーコンバージドかつ均一なインフラ、統合型多層セキュリティ、パブリッククラウドと同等の機能、主権要件への対応、オラクルがクラウドリージョンを運用するという特徴により、そうした障壁を取り除くとしている。
