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primeNumber、クラウド型ETL「TROCCO」の大企業向け機能を強化 柔軟なワークフロー制御を可能に
2025年9月17日 08:30
株式会社primeNumberは16日、大企業におけるデータ活用の継続的な改善プロセスを支援するため、クラウド型ETL(Extract/Transform/Load)サービス「TROCCO」において、ワークフロー条件分岐機能と環境管理機能を提供開始したと発表した。
TROCCOは、データの収集・加工・連携を自動で行い、点在しているデータをひも付けることによって、より複雑で高度な分析を可能にするSaaS型のETLツール。さまざまなデータの連携・整備・運用を自動化し、迅速にデータ活用環境を整備できる点が特長で、従来はエンジニアが手作業で行っていたデータ統合作業の自動化を実現し、企業のデータ活用を推進するという。
このTROCCOでは、大企業向けの施策を強化しており、大規模環境に向けたデータ活用支援ソリューション「TROCCO Enterprise Offering」を発表。その第1弾として、オンプレミス環境でTROCCOを利用できる「Self-Hosted Runner」、多くの企業の基幹システムとして利用されているSAP ERP(SAP S/4HANA)への対応、大規模データ転送に向けたCDC(Change Data Capture:変更データキャプチャ)のシステム構成リニューアルをパッケージ化し、「ERPデータ活用パッケージ」として提供してきた。
さらに今回はそうした施策の一環として、大企業のニーズに、より柔軟に対応するため、2つの新機能を提供開始した。
そのうちワークフロー条件分岐機能は、ワークフロー内の先行タスクの実行結果に基づいて、後続の処理フローを動的に制御するもの。不定期なファイル到着に応じた後続処理の実行、エラー発生時の自動的なリカバリ、営業日のみの稼働、処理件数に応じた通知など、ワークフローを柔軟に設定できるため、データパイプラインの運用が高度化されるという。
一方の環境管理機能は、データ基盤の「安全なリリース管理」と「ガバナンス強化」を実現するもので、開発環境で検証した差分のみを、安全かつ円滑に本番環境へ反映できるようにする。環境ごとに異なる接続情報だけを差分として指定可能なため、手作業に伴う移行ミスを防ぎ、データパイプラインの信頼性を担保するとのこと。