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NEC、サプライチェーン全体のサステナビリティ向上に向けた「Supplier Portal」の実証を開始
2025年12月18日 15:37
日本電気株式会社(以下、NEC)は16日、サプライチェーン全体のサステナビリティ向上と企業価値創造の実現に向けて、サステナビリティへの取り組み状況を効率的に確認できる「Supplier Portal」の実証を開始すると発表した。
NECは、2005年に「NECグループ調達基本方針」を策定して以来、自社だけでなく、サプライチェーンを構成するサプライヤーとも協働・共創しながら、サステナビリティ経営を推進してきた。また社外向けに、企業のエネルギー使用量や水使用量、廃棄物量や化学物質、温室効果ガス排出量などの環境データを中心に、定量的な非財務情報の管理にも対応し、情報開示や第三者評価への対応に活用できる「GreenGlobeX」や、製品設計および製造プロセスの両面から環境負荷低減を支援するソリューションを提供してきた。
こうした取り組みの一環として、NECは、国際的評価に裏付けられた知見とデジタル活用のノウハウを結集し、サプライチェーンにおけるサステナビリティへの取り組み状況をより効率的に確認できるSupplier Portalを開発した。Supplier Portalは、従来はメールやExcelを用いて行っていたサステナビリティ関連のSAQ(Self-Assessment Questionnaire:自己評価質問票)をオンライン上で統合管理し、依頼から回答回収、評価フィードバックまでを一元化することで、業務の効率化や標準化に貢献する。
今回行う実証では、一部のサプライヤーと連携し、Supplier Portalの操作性やデータ連携の精度、サプライヤー側の調査回答工数およびNEC側の回答集計・分析工数の削減効果に加えて、収集したデータの活用可能性を検証する。
実証期間は2025年12月~2026年6月。想定企業数は20社。NECは、実証を通じて得られた知見をもとに、Supplier Portalの2026年度中の事業化を目指す。また将来的には、NECが培ってきたセキュリティ技術を基盤として、AIやDXの知見を活用することで、単なるデータ収集を超えたサプライヤーや各種企業間のセキュアなデータ連携・活用を推進することで、サプライチェーン全体の価値向上を実現するサプライヤー情報流通基盤を構築できる可能性も検証していくとしている。
