ニュース

NHN テコラス、セキュリティや生成AIなど5つの領域で国内の中堅・中小企業の支援を強化

AWSと新たな戦略的協業契約を締結

 NHN テコラス株式会社は30日、Amazon Web Services(AWS)と、日本国内の中堅・中小企業におけるAWSのクラウド活用推進を目的として、複数年の新たな戦略的協業契約を締結したと発表した。

 AWSでは、中堅・中小企業におけるAWSの導入・活用を、パートナー主導で加速させることを目的に、チャネル販売戦略「Small Business Acceleration Initiative(SBAI)」を2025年からグローバルに展開しており、今回の協業契約はその一環として締結されたもの。対象となるパートナーは世界全体でも数十社に限られているが、NHN テコラスは、これまでの取り組みや実績が評価され、その1社として選出されたという。

 NHN テコラスではこの契約締結を受け、AWS総合支援サービス「C-Chorus」などを通じて、中堅・中小企業のAWS活用を支援する5つの重点アクションを開始するとのこと。

 1つ目は、移行促進とITインフラビジネス変革の支援。AWS プレミアティアサービスパートナー認定や移行コンピテンシー認定に裏付けられた知見を生かして、ベストプラクティスに準拠した移行計画や、移行支援ファンドを活用したコスト効率に優れた移行支援を展開する。

 なお、この取り組みはユーザー企業に限らず、データセンター/レンタルサーバー事業を展開する中堅企業に対するクラウドビジネスへのビジネストランスフォーメーション支援も含め、大きな枠組みで推進するとのことだ。

 2つ目のセキュリティとガバナンス性の向上支援では、AWS OrganizationsやAWS Control Towerを用いたマルチアカウント統合管理が可能な請求代行サービス「統合管理プラン」、24時間365日対応のマネージドセキュリティ運用サービスにより、AWS導入時のセキュリティ/ガバナンス性の向上を広く支援するとしている。

 3つ目は、生成AI・データ分析による業務変革の支援。中堅・中小企業がデータ活用を促進する際に費用や技術・知見面でハードルとなる分析基盤構築を、短期かつ低価格でスモールスタートできる「スターターパック」の提供や、Amazon Bedrockを利用したセキュアな生成AI活用環境の導入支援、基盤モデルに対する性能改善などの技術コンサルティングを提供する。

 4つ目として、ISV企業のSaaS化、販路拡大と共同販売を支援する。全国の中堅ISV企業に対して、AWSを活用したSaaSビジネスの技術支援と、AWS Marketplaceを通じたプロダクトの日本全国/グローバルでの販売によるビジネス拡大の支援、AWSのChannel Partner Private Offers(CPPO)を通じた共同販売を推進する。

 5つ目の、全国のIT事業者とのパートナーシップによるビジネス活性化の促進では、1つ目から4つ目の取り組みを、全国の中堅SI企業、IT事業者との協業を通して、より大きなスケールと速度で促進するとのこと。NHN テコラスでは、2025年7月現在、全国500社を超えるSI企業を中心としたIT事業者とのパートナーシップ契約を締結し、すでに多くの企業のAWS活用の技術支援を推進しており、この取り組みを1000社まで拡大する計画だ。