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アライドテレシス、統合ネットワーク管理製品の外部連携機能や無線LAN管理機能を強化
2025年6月9日 08:00
アライドテレシス株式会社は6日、統合ネットワーク管理ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」、および仮想/物理アプライアンス製品「AT-VST-VRT」「VST-APL」などの「Vista Managerシリーズ」と、RADIUSサーバー「AT-RADgate」において、新版を提供開始すると発表した。
「Vista Managerシリーズ」では、外部連携機能の強化、無線LAN運用の可視化や管理機能の向上を行った。
まず、外部アプリケーションと連携可能なAPIインターフェイスを実装した。アライドテレシス製品のAPIをパートナー各社向けに提供するテクノロジーアライアンスパートナープログラム(TAP)の一環で、NETCONFやRESTCONFなどの標準プロトコルを利用し、ネットワークインフラと外部システムを柔軟に統合できる、新たなソリューション開発を支援するという。
また、メール通知に関する機能を拡張し、ネットワークの異常や重要イベントを、チャットツールやコラボレーションプラットフォームなどに自動メール通知可能にした。これにより、運用管理者がリアルタイムで状況を把握しやすくなるとのこと。
さらに、ネットワーク運用に関連する外部のWebサービスや管理画面のURLを、組織共通のブックマークとして「Vista Managerシリーズ」で登録・管理する機能も搭載した。例えば、クラウドサービスの管理ポータル、ライセンス管理サイト、社内申請システムなど、日常的に利用するWebページを一元化できるので、複数の運用管理者が同じブックマークからスムーズにアクセスを行え、作業効率と情報共有の質が向上するとしている。
対象製品とファームウェアは、AT-Vista Manager EXがVer.3.14.0、AT-VST-VRTがVer.3.12.1、VST-APLシリーズがVer.3.12.1以上。
無線LANについては、無線LANアクセスポイントに接続されているワイヤレスクライアント(ノートPCやタブレットなど)の接続状況の可視化が可能となった。各クライアントの接続状態に加え、OSバージョンやホスト名、IPアドレスなどが可視化される。
加えて、AWCプラグインで管理しているアクセスポイントでは、現在接続中のクライアントだけでなく、過去に接続履歴があったクライアントの情報も確認でき、接続履歴の保存にも対応した。これらの機能強化により、無線LAN環境を管理する既存機能である「フロアマップ」や「機器検索」などでも、同様の情報の閲覧が可能になるとのこと。
このほか、シングルチャンネル方式無線LANソリューション「AWC-CB」において、AT-TQ6702e GEN2、AT-TQ6602 GEN2、AT-TQ6702 GEN2の混在構成がサポートされた。異なるモデルのアクセスポイントを同一のAWC-CBグループに所属可能にしたことで、段階的な機器更新やエリア拡張に、柔軟に対応できるとしている。
対象製品とファームウェアは、AT-Vista Manager EXがVer.3.13.2、AT-VST-VRTがVer.3.11.2、VST-APLシリーズがVer.3.11.2。なお、アクセスポイント側でもファームウェアの更新が必要となる。
一方の「AT-RADgate」ではLDAP連携機能をサポートし、ユーザー情報管理システムと連携可能となったことで、認証管理の一元化と効率化が実現するとのこと。また、認証プロトコルとしてEAP-TLSおよびEAP-TTLSを追加サポートし、より高度なセキュリティ対策を講じられるようにしている。
さらに、複数のRADIUSサーバー間で認証要求を中継して、システムの冗長性やスケーラビリティを向上させるRADIUS Proxy機能に対応。大規模なネットワーク環境における認証基盤の信頼性と柔軟性がいっそう強化されるとした。
対象製品とファームウェアは、AT-RADgateがVer.1.1.0、AT-VST-VRTがVer.3.11.1、VST-APLシリーズがVer.3.11.1。