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アライドテレシスが管理ツール「AT-Vista Manager EX」を強化、二要素認証への対応や無線LANの可視性強化などを実施
2025年9月2日 15:19
アライドテレシス株式会社は2日、統合ネットワーク管理ソリューション「Vista Managerシリーズ」の新版「AT-Vista Manager EX Ver.3.15.0」を提供開始したと発表した。今回のバージョンアップでは、外部アプリケーションとの連携拡張や、二要素認証・OAuth2.0認証への対応によるセキュリティ強化、無線LAN管理の可視化強化などが行われている。
今回はまず、外部アプリケーションとシームレスに連携できるAPIの拡張が実施された。Dynamic Asset Management APIによる端末情報の一括取得や資産情報の管理が可能になり、棚卸しや更新作業の自動化を実現したほか、ヘルスモニターAPIで各デバイスの健全性を把握できるようになり、故障予防や迅速な対応が可能になった。さらにトポロジーAPIの活用により、MACアドレスやIPアドレスなどの情報を外部アプリケーションと連携できるようになり、資産情報の一元管理やセキュリティ対策の強化が実現するとしている。
セキュリティ面では、ログイン時に一定時間ごとに異なるワンタイムパスワードを生成し、セキュリティを強化するTOTP(Time-based One-Time Password)に対応し、管理者アカウントの不正使用や不正アクセスのリスクを低減した。認証アプリとして、Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticator、Authy、LastPass Authenticatorなどをサポートする。
また、OAuth2.0(Open Authorization 2.0)認証によるメール通知の送信をサポート。これにより、Microsoftが2026年春に予定している、Exchange OnlineにおけるSMTPを用いたベーシック認証の廃止にも対応し、認証切り替えに伴う通知停止リスクを防止するとのこと。
このほか、管理面の強化も行われ、無線LANアクセスポイントの接続状況を視覚的に確認できるフロアマップで、表示状態やレイアウトを固定保存できるように改善した。再ログイン後も同じ画面で管理を継続できるため、日常運用やトラブル対応の効率が向上するほか、バックアップ・復元にも対応する。
フロアマップでは、必要に応じてアクセスポイントアイコンの名称の表示・非表示を選択できるようにする強化も行った。アクセスポイントが密集するエリアでも視認性が保たれるので、状況に応じた柔軟な管理が可能になるとしている。
さらに今回は、管理対象のアクセスポイントに接続しているクライアント数を、過去・現在の両方でグラフ表示できるようになった。現在の同時接続数は、周波数帯・SSID・アクセスポイントごとに色分けしたドーナツグラフで表示され、混雑状況や利用の偏りを直感的に把握できる。一方で過去の接続数は、日付・時間別の積み上げグラフで表示され、対象期間中の最大接続数と平均接続数を色分けして確認できる。