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NSSOL、統合ナレッジ基盤「データシンクロニシティプラットフォーム」とデジタルツインソリューション「Geminant」の連携を本格化

 日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は12日、製造現場に散在する非構造化データをコンテキスト化・関連付けし、業務判断の質とスピードを高める操業基盤として、統合ナレッジ基盤「データシンクロニシティプラットフォーム」と、デジタルツインソリューション「Geminant」を連携させたデータ活用環境の展開を本格的に進めると発表した。

 製造業では、IoTやペーパーレス化の進展によりデータが急増する一方で、それらのデータへの意味付け・ひも付けが難しく、必要な情報を取り出すための整形・探索に工数がかかるといった課題が顕在化している。また、生成AIの活用PoCにおいても、製造現場固有のドメインナレッジをAIの回答内容に反映できず、期待する回答が得られないまま、本番利用を断念するケースも少なくないという。

 NSSOLのデータシンクロニシティプラットフォームは、AI-OCRを用いて取り込む文書・図面などのドキュメントや 、現場からリアルタイムで取り込まれる画像・映像・時系列データなど、形式の異なるデータをマルチモーダルで取り込み、独自技術でドメインナレッジを反映したコンテキスト化・関連付けを行う。これにより、AIエージェントによる複数のサブシステムを横断した情報の収集・集約を可能とし、さまざまな利用シーンにおける複合的なAIガイダンスを実現する。

 データシンクロニシティプラットフォームは、さまざまな形式の文書や図面画像を読み込み、情報をナレッジグラフとして集約する。集約時に自動で行われる複数データの関連付けや生成AIによるガイダンスにより、ユーザーがAIチャット経由で必要な情報を引き出せる。また、チャットでのやり取りをAIがディープラーニングするため、継続して利用することで回答の精度は向上していく。

 実際の製造現場でのデータ(現場の操業/保全トラブル報告書)を利用した事例においても、一般的な生成AIを用いた検索と比較して、実業務での活用が可能な、精度の高い回答を得られることを確認した。

 このほか、現在NSSOLが手掛けているデータシンクロニシティプラットフォームの検証・本番導入事例およびユースケースは、規格準拠レビュー自動化では、大量のドキュメントを参照し、生成AIにより規格準拠レビューを自動化する技術を開発。類似トラブル検索では、過去のトラブル報告書をOCR/生成AIを用いてナレッジとして構築(コンテキスト化)、それらのデータから作業前に類似のトラブル事例をレコメンドするシステムを開発するなどの事例があるという。

 NSSOLでは、円滑にプロジェクトを進め、より高精度な回答を得るためには、製造現場で扱われる情報を 設備構成、工程条件、運転状況、保全履歴などの現場固有の文脈を踏まえて正確に解釈することが不可欠だと説明。NSSOLは製造現場における豊富な実績を備え、現場特有の表現や暗黙知を業務文脈に即して捉える深い知見を有しており、その知見をベースに開発したユースケース別のナレッジグラフテンプレートにより、AIエージェントが理解しやすいナレッジグラフを構築できるとしている。

 また、NSSOLが保有する特許技術を活用して構築したAIエージェントは、資料間をわたりながら情報を集めて判断を行う。これらを駆使することにより、ユーザーの意図に沿った回答を提示できる。

 さらに、デジタルツインソリューション「Geminant」と連携することで、設備・場所・作業にひも付いた情報を3D空間上で一元的に可視化・共有し、現場の状況把握・判断の迅速化を支援するとしている。

データシンクロニシティプラットフォームとGeminantを組み合わせた操業一元化イメージ