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ノーチラス・テクノロジーズ、国産RDB「劔」を自然言語で操作できるMCP対応版をリリース

 株式会社ノーチラス・テクノロジーズは23日、リレーショナルデータベース(RDB)「劔(Tsurugi)」において、MCP(Model Context Protocol)への対応を行い、オープンソースソフトウェア(OSS)でリリースした。これにより将来的に、TsurugiをAI(LLM)を介して自然言語で操作することが可能となるとしている。

 Tsurugiは、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」(以下、委託事業)において開発されたOSS-RDB。現状のメニーコア/大容量メモリのハードウェア環境で、超低遅延/ハイスループットの世界最高水準のパフォーマンスを、一貫性を担保したまま提供する。

 今回、MCPの実装により、ユーザーがLLMを通じて自然言語の入力をすることで、特定のアプリケーションを介さず、Tsurugiのデータを扱えるようになった。Tsurugiに存在する業務データをSQLや特別の画面アプリケーションを操作せずに、ユーザーは日本語が扱えれば問題なくシステムを利用できるため、ユーザー企業内でのシステムの展開が非常に簡単で、画面のマニュアルやそのトレーニングも不要で利用できるとしている。

 これにより、Tsurugiでリアルタイムに更新されているデータを自然言語で参照することや、データ処理・統計処理を口頭・自然言語で依頼してExcelなどのアプリケーションへ出力する、伝票処理などのバッチ処理の依頼を口頭で行うといった利用が可能になると説明。さらに使いやすくする機能として、LLMのローカル実行もサポートすることでデータベースを外部に公開することなく利用でき、画像処理や動画処理もそのままTsurugiで利用できるマルチモーダルデータのAI処理にも対応する。

ローカルLLMを利用したアーキテクチャ