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エクイニクス、ジャカルタにAI対応データセンター「JK1」を開設
2025年5月21日 15:13
米Equinix(以下、エクイニクス)は現地時間15日、インドネシアのPT Astra International Tbk(以下、アストラ)との合弁事業を通じて、ジャカルタに初となるInternational Business Exchange(IBX)データセンター「JK1」を開設したと発表した。JK1は、50以上のグローバルおよびローカルのネットワークサービスプロバイダーやインターネットエクスチェンジ(IX)へのアクセスを提供し、インドネシアで事業を拡大する企業をサポートする強固なエコシステムを形成するとしている。
エクイニクスでは、インドネシアのデジタル経済は2025年までに1300億米ドル規模に達すると予測されており、コネクティビティを強化し、AIのような新しいテクノロジーをサポートするための基盤となる、デジタルインフラストラクチャーの整備が必要だと説明。エクイニクスのクラウド集積度の高いセキュアなプラットフォームを活用することで、インドネシアの企業は、グローバルな展開力と広範なデジタルエコシステムを生かし、データネットワークとサービスを迅速かつ大規模に展開できるとしている。
JK1はジャカルタの中心業務地区(CBD)に位置し、この地域の主要なIXに近接しているため、インドネシア企業はグローバルに高度に接続されたIBXの豊富なネットワークにアクセスできる。
8階建ての施設で、第1フェーズでは550キャビネットを提供し、全面稼働時には合計1600キャビネット、5300㎡のコロケーションスペースを提供する予定。この施設は、Equinix FabricやEquinix Internet Accessなどのインターコネクションサービスを提供し、インドネシア企業が独自のエコシステムを構築し、デジタル機会を活用できるようにする。
また、JK1は設計に最新のサステナビリティ環境を取り入れており、クーリングアレイや液体冷却技術などの革新的なテクノロジーを活用して、AIなどの高密度・高性能コンピューターワークロードの効率的な熱管理を実現している。
平均電力使用効率(PUE)は、全負荷時に1.41を達成するように設計されており、米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)のA1A基準の国際的に認められた範囲内で効率的に運用される。
エクイニクスのインドネシアのデータセンターは、再生可能エネルギー証書(REC)の購入を通じて、100%再生可能エネルギーで運用される。2024年には、エクイニクスはグローバルで96%の再生可能エネルギーカバー率を達成しており、引き続きグローバルな事業運営の脱炭素化とポートフォリオ全体の効率最適化に注力している。
現在、Platform Equinixのグローバル拠点は、35カ国75都市圏に270のデータセンターを展開している。アジア太平洋地域では、エクイニクスは現在、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、シンガポールの16の主要都市圏で60のデータセンターを運営しており、2024年にはフィリピンとタイへの市場参入も発表している。