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無印良品スマホアプリの生成するビッグデータ解析に「Tableau」採用

 良品計画が、スマートフォンアプリ「MUJI passport」の生成するビッグデータ解析に、米TableauのBIソフト「Tableau Desktop」「Tableau Server」を導入した。MUJI passportの利用者をはじめとする顧客のニーズや購買行動を迅速・正確に把握し、商品戦略や経営判断に役立てるという。

 MUJI passportは、全国の店舗やネットストアでの買い物や、店舗来店時にチェックインすることでたまる「MUJIマイル」や、商品の店舗在庫を確認できる「ショッピングガイド機能」を搭載し、オンラインショップ「MUJI.net」やFacebook/mixi/Twitterなどのソーシャルアカウントとの連動も可能なスマホアプリ。ネットとリアルを融合させ、「顧客時間」を重視することで、無印良品と顧客一人ひとりとの関係強化を図るのが狙い。サービスの会員数は2013年5月のサービス開始からすでに130万人を突破、2014年度末までに250万人に増やす計画となっている。

 MUJI passportで生成されるデータと、従来のWebや実店舗から日々上げられるデータを加えると、良品計画のWeb事業部が扱うデータだけでも、年間3億件にのぼると試算される。この膨大なデータの保管には、Amazonのデータウェアハウスサービス「Amazon Redshift」が採用されているが、今回、これらのデータを解析・可視化・共有するBIソフトとして、Tableau Desktop/Serverを導入。2013年12月にシステムを本格稼働させた。

 良品計画では、データ分析官を含むTableau Desktopのパワーユーザー数名により分析された多面的なデータ解析/資料を、Tableau Serverにより社員共有し、各種営業、業務判断や会議等での分析に活用している。

 今後、Excelが使えれば誰でも自分で使いこなせるTableauの利点を生かし、事業部の個々のメンバーがパワーユーザーに依存することなく、それぞれの担当業務の効率化に役立てていくとともに、将来の全社的な業務・経営判断などへの活用も視野に入れながら、Web事業部での実績やノウハウを蓄積する予定。

川島 弘之