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Dynatrace、Google Cloudと共通の顧客向けに最新プラットフォームへの早期アクセスを提供
2025年4月30日 08:00
米Dynatraceは現地時間9日、Google Cloudと共通の顧客向けに、最新プラットフォームへの早期アクセスを発表した。最新プラットフォームによるイノベーションは、ログ、メトリクス、トレース、イベントなど、あらゆるデータタイプでコンテキスト(文脈)を保持するDynatrace Grailデータレイクハウスによって支えられており、顧客に対して正確で実用的な回答を提供するとしている。
Dynatraceでは、多くの企業や組織は、クラウドネイティブ環境を導入してイノベーションとDXを推進する中で、かつてない規模で大量のデータを管理する必要に迫られていると説明。従来のツールでは、こうした膨大で複雑なデータストアではリアルタイムのインサイトを提供することが難しく、非効率かつサイロ化した運用を招いているという。
Dynatrace Grailは、複雑性を資産へ変換し、企業がデータからリアルタイムで実用的なインサイトを引き出すことで、こうした課題に対処するために開発されており、これにより、オブザーバビリティ、セキュリティ、ビジネスデータを統合し、Google Cloud環境において企業が迅速にインサイトを導き出し、運用パフォーマンスを向上させ、優位に立つことを可能にする。
さらに、リアルタイムのデータ処理と高度な自動化により、Grailは企業の生産性を向上させ、ビジネスの成長と競合優位性に直結する、よりスマートでデータドリブンな意思決定を支援するとしている。
Davis AIとGrailの組み合わせにより、正確でリアルタイムなインサイトが得られ、情報に基づいた意思決定と迅速な問題解決を可能にする。Grailのクラウドネイティブなアーキテクチャは、コールドティアストレージのコスト効率で、すべてのデータにホットストレージのアクセスとスピードを提供する。これにより、他のオブザーバビリティソリューションに見られるような、時間とコストのかかる再インデックス化と再ハイドレーションが不要になる。
Google Cloudとのシームレスな統合により、組織は既存のクラウドエコシステム内でデータを統合・分析できるため、パフォーマンスとセキュリティが向上する。さらに、GoogleのGemini Code Assist(コード生成、補完、デバッグなどをIDE内で支援するAI搭載のコーディングアシスタント)を活用することで、開発者は潜在的な問題に関連するデータを含む重要なDynatraceデータへ、作業の流れを妨げることなくアクセスでき、迅速な問題解決と継続的なイノベーションが可能になる。ユーザーは、GoogleのGeminiモデルが提供するAIサービスやモデルの使用状況、コスト、パフォーマンスを大規模に追跡・監視できる。
早期アクセスプログラムは、Google Cloudの顧客が次世代オブザーバビリティテクノロジーを導入する機会を提供するもので、クラウドネイティブ変革の最前線に立てるよう支援すると説明。今回の統合により、企業は運用を近代化し、システムの信頼性を向上させ、成長と効率化に向けた新たな機会を実現できるようになるとしている。
Dynatraceは、Google Cloud上でGrailデータレイクハウスを、6月30日までに一般提供開始する予定。